月の夜

あなたのいない
この部屋に
何年かぶりに訪れました

何も無い この部屋を見ていると
涙が溢れて止まらないんです

あなたのぬくもりを探して
そこで眠ってみたけれど
あなたがいない現実があるだけです
ただ冷たいだけです

月があたしを照らしてくれて
その光が暖かくて
その優しさが余計に辛くて
涙が溢れて止まらないんです

宝物を
どこにしまったか忘れてしまう子供のように
この部屋に鍵をかけて
しまっておきましょう

いつか笑って話せる時が来たら
宝物の鍵を開けましょう

涙の跡は まだ消えないけれど
いつかきっと笑って話せる時が来るでしょう
だって明日も 月は優しいのだから
2000年09月01日(金)

□■白昼夢■□ / 透花

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