Simple Song
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2005年02月24日(木) 午後3時。

札幌市中央区大通、大通公園、テレビ塔。
年間を通して、色々な理由を持つ人がその塔の下を過ぎ去る。
その下には、ちょっとした広場とベンチが並んでいる
人の集い易い場所となっていた。

春、五月になり花壇に植えられたクロッカスやチューリップが色褪せた公園の芝に彩りを添える。
設置されて半年の三カ所のベンチに腰を下ろす三人がいた。
三人共に男性。
一人は、黒い更々の髪をそよ風になびかせたフレームが細い銀の眼鏡をかけた、黒いスーツの男。
一人はジーパンに長袖のカットソーにどでかいリュックを持った男。
一人は、短目に髪をかりあげた紺色に水色のワイシャツ、黄色いネクタイの…私。

会社から携帯に何度も着信している。私が、こんなところにきた理由は…
私にはもうなんの気力も沸かなくなるような事があったからだ。

私は、仕事を失敗させた。会社に出るはずだった利益は無に還った。
小さな額ではない。
3億だ。
私は社の一大プロジェクトのプロモーションの席で、大失態を侵す。

初めて任されたプロジェクトだった。

私の部下に、相手先の責任者が
…ひどいセクシャルハラスメントをした事を知っての逆上。
ついうっかり…殴ってしまったのだ。

部下は泣きながら逃げ帰ってしまった。

私の責任だ。

『俺はど〜したらいいんだ〜っ』

と、遠くからベンチに腰かけたまま後ろへ伸びをした若者が絶叫した。

私だってそうだ。
私もどうしたら良いんだ…。

テレビ塔の文字板は午後三時を示している。
ベンチに座っていた青年が地下街に走り出し
黒いスーツの男も行ってしまった。

ため息をひとつつく。
んん〜と背伸びをする。

立ち上がり空を見たら馬鹿に青い。

『ちくしょ…
 やるしかね〜や。』

私は足早に社に戻り、上司に叱られた。
部下を放置した件についてだけだった。

『まぁ、こんな日もある…。』

夜が来たら、みんなで飲みにでも行くか…。

下の二つも、ご覧になれる方はごらんになってください。
3つ読んではじめてひとつです^^。

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