目口覚書
■目口覚書■
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2001年09月13日(木) 心から出て行かないもの

生き物は、生きていく為に 精神の安定の為に
「慣れる」とか「忘れる」という力を与えられた。
震災の時、
靴はいたまま、服着たまま、1週間続けて食卓の下に頭つっこんで寝た時。
家族3人とネコ一匹は、かすかな揺れにも身体が反応した。
それをしばらく続けると、
一番敏感だったネコは、震度3がやってきても
腹を上にして口を半開きにしたまま眠りやがってた。
それを見たときに 皆が笑い、それから笑うことを思い出したような気がする

NYの事件も1日過ぎると、ちゅらさんやったり相撲をとったりバラエティが放送される。
わたしは それにどうにもこうにも違和感を感じてしまう。
本当はそうやって日常に戻ったり、笑いを取り戻すことが健康なんだと思う。

大きなコンクリートの破片や曲がった鉄、埃だらけの街
やはり6年前を思い出してしまう。
まっ黄色な空を思い出してしまう。

手放せない恐怖とはなんだろう。

あの瓦礫の中に、まだたくさんの人が生きている。HELPのシグナルが出ている。
神戸でも何日も経って助けられた人がいた。
民家の圧壊とは比にならないのはわかっている、わかっているけど何とか、
何とかひとりでも多く助かってほしい。

どこかに入院していると思い、家族の写真を手に病院を歩き回る人々。
あの時、小学校の校庭で知合いを探し回った時とオーバーラップする。

でも これは天災じゃない。
災いを起こした人間を裁いて済む問題でない。


テロを排除する と力強くいう国。
その国に制裁されて恨む国。
排除のシーソーゲーム。
かつてアメリカがミサイルのボタンを湾岸戦争で押した時
そこで消えた命に わたしはあまりにも無関心でなかったか。
自分たちの正義しか見えなかったのではなかったか。
ただ、人間は冷静に学習していると信じたい。
忘れていいことと忘れずに解決すべきことのために



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