++ワタシノココロ++
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電話がかかってこない。
事故だったらどうしよう
突然の病気だったらどうしよう
近くにいられないからこそ感じる不安。
近くにいても…感じるな、きっと(苦笑)
やすくんが毎日マメに電話してくれるから感じる不安、か。
日付が変わるまで何をするでもなく電話を待って
さすがに次の日の仕事が気になって、
午前1時にあと数分のところで
布団に入って目を閉じる。
何時の間にか眠っていたようで
胸に抱いてた携帯の振動で目が覚める。
「寝てた?
ごめん。会社の奴等と飲みに行っててさ。
今帰ってきたんだ。心配かけちゃったかな。ごめん」
フワフワした頭の中で、
やすくんの声だけが響いてた。
「なんかね、台湾マッサージの女の人に
『オニーサン ヨッテカナイ?』って言われちゃった。
俺は興味ないから、相手にしなかったんだけどね。
そしたら、会社の後輩に先輩は彼女大事だから、
こういうところに行くような人じゃないと思いました』って
言われたよ」
思考回路が半分以上停まっていた私は、
その「台湾マッサージ」とはどういうものか
やすくんの言葉の中からくみ取れなかったから
「やすくん、疲れてるんだから
マッサージしてこれば良かったのに」
なんて言葉を返して、やすくんを慌てさせる。
「あのね、そこの「台湾マッサージ」っていうのは、 そういうマッサージじゃないんだよね」
「え?どんなマッサージなの?」
「それは… だからさ、マッサージするところが 普通のマッサージと違うんだよ」
「へぇ…どこをマッサージするの?」
「それはさ… って、何言わす気だよ(苦笑)」
「だって、特別なマッサージ私もしてもらいたいもん」
「あのねえ、ききは入れないマッサージなの」
「…なんで?」
ここまで来ると、
どっちが酔っぱらってるのか分からない。
今になって振り返ると、
やすくんの最初の説明ですべてが理解できるのに、
寝ぼけてた私は
思い出して言葉にするのも何だか気恥ずかしいような
とんちんかんな会話を続けてた。
「と、とにかくっ! 俺はききだけで十分なの。
そのマッサージは行かなくてもいいの!」
「ふうん・・・」
やすくんが本当に話したかったところは、
「台湾マッサージ」とはなんぞや、なんてところでは当然なく、
私が喜ぶようなことを後輩がいってたよ
ということ。
本当はその後更に
一度一緒に飲んだことがあるその後輩が
私のことを「ステキな人だ」って
ベタ褒めしてたって言う話が続いてたんだって
今朝、通勤の車の中でやすくんが
かなり眠そうに教えてくれた。
せっかくのいい話だったのにな。
もったいないことした(汗)
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