:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
漆黒のネイルをあなたに差し出すわ 時が流れてもきっといつか探し出して見せるから 彼女には空がない 産まれてずっと空を見たことがない 彼には色がない 物心ついてからずっと世界は白黒だった 少女には夢がない 産まれてからずっとすべてが揃っていた世の中に其れだけが欠けていた 少年には時がない 誰も急かす者などなく自分の決めた速さで歩んでいただけだ 漆黒のネイルは遠すぎるあなたへのプレゼント 時が曇り果ててもいつか絶対探し出して見せるから あの犬には窓がない いつか遊んであげた少年が暗闇から解放してくれたからだ 老婆には声がない 産声すらあげずに生を受け生きてきた所以も聞こえない 意味があって言葉がある 言葉があって意味があるわけなどないのだ 漆黒のネイルに託し始めた夢はいつまでも覚めぬまま 間違えずに居られるのならいつかずっと願い続けて見せるから
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