:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
端的で簡潔な結論へ 君の足首を搦めとってしまいたい 端正な顔立ちに愛嬌を 連なる雲を巻き戻して描きたい 雨の夜が何日か続いて 世界は蒸し風呂に変化 奇怪な夜空が爪を立て あたしの息を止めようと企む 寒い世を思い出しては 震えて被る毛布の匂い 先制した声が耳を劈き 君の欲望に為り変わっているけれど 「大切なのは慎ましやかな眠りだ」と 毎度のように彼は講じ 「誰の目にも明らかなこれ」に 彼女の熱は奪われて 流れて、消えて、行く、だけ 端麗な声音に飲み込まれ 繋がる次の朝を迎えて 「寝苦しい夜に五つの誓い」を たてたあの日は後ろに消えて 「前へ向かうなら足をあげて」と 変わる彼女の前髪が揺れ 忘れて、爛れて、膿む、だけ
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