Sun Set Days
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2003年10月12日(日) バランス

 今日はとても忙しかった。午前8時ちょうどくらいに仕事を始めて、終了したのが23時ちょっと前。店の鍵を閉めて、メンバーと「お疲れさまー」と別れて、家が近くの後輩と話しながら帰ってきた。忙しかったということと、あそこはああした方がもっと楽になるかも知れないという話を。

 昨年の今頃僕は人事部の採用にいて、現場である店に戻りたいとしきりに話していた。採用も2シーズン経験し、1シーズン目はいわゆるワーカーとして、2シーズン目は全体の計画や予算も組ませてもらったりするチーフとして、思いがけず様々なことをやらせてもらえたと思っていたからだった。
 また、その前に所属していた新店の準備をする部署から数えると3年半ほども現場から離れていることに危機感を感じていたし、会社の様々な部署や側面を知るにつけ、やっぱり現場が主役で、その場所でしっかりと経験を積みたいというまっとうなことを思ったからでもあった。
 そして12月上旬に異動してきたのだ。

 それから約10ヶ月が過ぎて、現場はやっぱりたのしいなと思っている。
 もちろん、その楽しいには大変なことも含まれてはいるのだけれど、それでもこの10ヶ月間はとてもたのしかったしおもしろかったと思う。
 採用の時に学生に向けて話していた会社の理想や目指している様々なビジョンのようなものが、現場でどのように形になっているのか(あるいはなってはいないのか)を知ること。日々現場で、店舗で様々なことが起こっているのを当事者としてこの目で見て、参加すること。そういったことがとても新鮮でおもしろく思えるのだ。
 もちろん、そんなきれいな話でもなくて、企業であるのだから予算もあるし、様々な数字のことを考えなければならないし、多くの人たちが働いてもいるので、人間関係もそれなりには複雑に絡んでくるし、他にもクレームやトラブルもおいおいここまで……と思ってしまうほど起こったりと日々結構忙しい。しかも、会社の中でベスト3に入る忙しい現場にいるので、その様々な出来事を経験することができる絶対数も多くなってくるわけだし。

 それでも、なんだかんだでおもしろいと思えるのだ。それは僕があまり物事を深刻に考えていないせいなのかもしれないし、日々起こる様々な出来事が飽きないせいなのかもしれない。また、春くらいから仕事と自分の時間をちゃんとバランスよく持って、充実した時間を過ごせるようにしようと少しだけ意識していることもあって、この1年は思いがけずいろいろなことをしている。先月には、少し遅い夏休みを利用してずっと行きたかったフランス旅行にも行ってきたし、春くらいから演劇やライブにも結構行ってきた。また、週末には恒例となりつつある後輩たちとの映画鑑賞とかもあるし。

 1年後に自分がどこで何をしているのかわからないけれど、楽しいだけではないいろいろなことがある仕事を、それでもやっぱりたのしいと言えていればいいなと思う。ずっと前に「仕事は楽しいなんて言うものじゃない」とかなり年上の人に言われたことがあって、「そういう考えもあるのか」と思ったものだけれど、それでもやっぱり個人的にはたのしいと思っていたいなと思う。そう思うことを意識していたら、そうじゃなくなったとき、そうじゃなくなりつつあったときに、どうしてたのしくないのかという理由に思い至ることができるんじゃないか思うし。その理由がわかったら、どうしたらその理由を潰しこむことが出来るのだろうと考えることもできるわけだし。現状を把握するということ。

 いずれにしても、仕事と自分の時間のバランスをとることはとても難しいことのような気はするけれど、それでもイメージに近いような形でそのバランスをとることができればいいとは思う。仕事以外のことも、「たのしい」と思えるように。


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 お知らせ

 いま少しずつ書いている長編『Moonlight Episode(仮称)』に接しているときも、(自己満足的ですが)たのしいのです。
 少しずつ物語ができていく趣味なんてとても便利だと、しみじみと思ってみたり。
 ちなみに、前にもちょっと書きましたが、事故で夫の記憶だけをなくした妻と、主人公である夫がもう一度近づいていく話です。
 舞台は札幌で、いまのところ結構叙情的な感じです。


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