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★★
★ 冬
地球が再び巡る間も この地に残ることを許された 緑濃い葉強く茂る枝に 冷たく目を閉じる石に
その美しさを聞く サクラと呼ばれ 愛される 新たな季節の訪れを告げに舞う 春の使いの美しさを聞く
どうすれば どこにゆけば 逢うこと叶うのかと 問うた私に彼らは答えた
私がいる限り 春は訪れないのだと 私が去らねば 彼女は舞えぬことを――
それでも 風を放ち 雪を舞わせ 世界を白く覆うのは私の定め
いつか いつか彼女に逢いたい そう願いながら 今年もときは巡り 南から近づく春の足音を聞く いつか いつか彼女に逢いたい 願いを残して 私は最後の雪を溶かし 動き出した流れに背を向ける
2002年04月07日(日)
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