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普通と言う麻薬 - 2003年03月22日(土) 世の中で嫌いな言葉に「ふつう」と言う言葉がある。 「ふつう」と言う単語を話の先頭につけると、もう聞く相手の反論の余地はなくなる。だって、「普通であること」に根拠はいらないから。根拠なしに成立するのが「普通」の定義だ。 「普通」人間は日に三回食事をする。 「普通」家事は女性の仕事だ。 「普通」バレンタインのお返しは3倍が相場だ。 何にも考えないでそうあるべきもんだと思ってはいないか? 結局人の口から出る「普通」は、その人の経験からくるものが根拠となっている。それは、実はたいした物ではなかったり、案外、他の人と共有できない「普通」だったりする。 「普通」は他人から否定される事に敏感だ。アイデンティティと同義語だから。自分を「普通」の中に置く事によって心は安らぐ。それは何の理由もなく正しい事が保障されているから。 そんなものに縛られて生きている人のなんと多いことだろう。 そこを超えていかないと、自分の新たな可能性は見えてこないのに。 同じような言葉に「正義」と言う言葉もある。 そんな「正義」のために、血が流れ、家を焼かれ、家族と分かれざるを得ない人がいる。 他人の命や住まいを奪う「正義」の根拠となる「普通」と言う言葉。 私は、「普通」や「正義」と言う言葉を口にする人間を信頼する事ができない。 ...
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