![]() |
![]() |
異端 - 2003年04月27日(日) 山奥に白い布をかぶせて回っている一団がいるらしい。 彼らなりにいろいろと理由を考えて、道路に車を止めたり、写真を撮ったりしているようだ。 私のような無粋な人間には、彼らの考えている事はよくわからない。白い布をかぶせられた山肌はそれなりに美しいようでも、醜悪なようでもあり判断に窮してしまう。白い木々は、全身を白く塗った前衛舞踏のようでもあり、退廃か、高潔なのかを判断する事もかなわない。 彼らの行いは、かつてのオウムにも通じるようでもあり、カルトとか異端とかのにおいを充満させている。しかしながら、それだけで彼らの評価については即断する事はできない。 彼らの主張する「スカラー電磁波」と言うのを、TVのコメンテータは「存在しない」と一笑に付していた。そんな事は、中学生あたりで理解できる、物質の中に蓄積されDNAの構造まで破壊する電磁波が存在しないことくらい。 しかし、同じコメンテータに「神」の存在を尋ねたら否定できるのかと考えた。十字架に神性を発見するのも同じ事のような気がする。 線分が二本直行したくらいで何かが変わるわけはないのだ。 キリスト教や仏教では、信仰をもとにこれまで何人もの人々が命を失っている。それに比べれば、山を布で覆うくらい「コンセプチュアルアート」と考えれば、奇異ではあるが受け入れがたいものでもない。 願わくば、あの集団が引き金となって、抑圧される人間や生活や生命を奪われる人間が生み出されないことを祈る。(誰に?) ...
|
![]() |
![]() |