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冷たい雨 - 2004年08月29日(日) 雨は冷たいけど キミがそこに居たから平気だった あの時の雨はもう二度と触れれないけど キミが居ればよかった けどそのキミももう居ない。 大雨だった あの人と映画を見に行った 慣れない町は君の町 見覚えのある建物は 何度かそこに行った証 傘は一つ べたべたに濡れながら君は笑った 冷たい体を冷たく感じなかった 夜遅く 暖かい部屋は二人だけの部屋 一晩だけの我が家 濡れた服を乾かすため干して 冷たい体を熱いお湯で温めた 妙な沈黙も慣れてきた その時は キミはアタシだけのキミだった 抱きしめてくれる腕は細く 長い指先は頼りなく だけどその胸の中は アタシが一番求めた場所 すきだと言う言葉も何も無かった だけどそれでもよかった その時は 夜が明けるのが怖かった その腕を放さなきゃいけない瞬間が来るのが 何より怖かった 確かな物は何も無い 針に糸を通すほどに慎重に キミとの時間を扱った 一瞬でも眠りにつくのがイヤで 眠らないでと懇願した それでも寝息を立てるその横で 何度涙を流しただろう 手を伸ばせば触れる距離が あまりに遠く感じたあの頃は 実はアタシの隠した幸せの時間 携帯に手を伸ばす 想い出だけは鮮明なのに キミと繋がるダイヤルを押せない キミに送る言葉が見つからない 水鳥。 ...
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