闇の底に...Cuckoo

 

 

思い出 - 2005年05月25日(水)

アナタの顔 忘れてしまいました
アナタの声も指先も
甘い吐息も崩れなかった薄い壁も
だけど覚えている
あの雰囲気は
あの空気は
まぎれもなく 現実だった。

夢の中のようだった
だけど現実だとわかる
財布の中に隠されたリング
何気なく置いてある人形
机の中のネックレス
その全てはなぜか
手にとっても 非現実的なくせに
アナタと居た時間が現実だと言っている

この不思議な感覚をどう説明しようか
誰に説明しようか
泣きたくても泣けなかったあの頃を
まるで別世界への道を行くような彼の町に行く電車の中を
二人で歩く道の不安定さを
二人の間を隔てた見えないベールを

いつになったら想い出から逃げ出せるか
なぜこんなに想い出すのか
もう過去だと笑えるくらいの時間を経て
まだ悲しいと思う
まだ淋しいと思う
まだ現実と夢とを間違う。

アナタの顔 忘れちゃいました
アナタの声 聞こえなくなりました
けど
アナタがくれた
不思議な時間は今も
アタシを甘く切なく
悲しく愛しくさせるのです
そして深く
求めてしまうのです。




               水鳥。


...




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