uchie◎BASSMAN’s life

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2004年03月08日(月)
■GOOD BYE LENIN!

映画「グッバイ・レーニン!」を見た。公開前から楽しみにしていた、ヴォルフガング・ベッカーという監督のドイツ映画である。
ストーリーは東ドイツ崩壊前後のある家族に焦点を当てている。
スクリーンを見ながらこの映画がどんどん好きになっていき、間違いなくフェイヴァリットムービーのひとつとなった。主人公の行動が好きだし、建物や小物の色使いや形がまた楽しい。画面ごとに東ドイツ独特の色使いが構成されている。東ドイツの一般家庭の象徴として瓶詰のピクルスが出てくるが、この微妙な緑み。これこそ共産主義と資本主義の違いではないだろうか。ベルリンの壁崩壊後、資本主義の象徴としてコカコーラの垂れ幕が出てくる。バキッと真っ赤である。どちが勝ったというより、本来どちらも同じぐらい良さがあったに違いない。
編集もすばらしく、キューブリックに憧れる登場人物も登場するのだが、まさにキューブリック的な編集表現がいくつか出てくる。
どのシーンを切り取ってもユーモアのセンスがすばらしく、もう一度見たい映画だ。


見終わった後は余韻を楽しみにカフェに寄った。イタリアンな店で、おそらくイタリア人であろう髭を生やしたウェイターに席を案内され、ケーキセットを頼んだ。
リキュールをたっぷりと染み込ませたパンケーキにクリームが添えられたもので、これを食べながら映画のプログラムを読んだ。