夕暮塔...夕暮

 

 

勢いで - 2002年07月20日(土)

勢いで血の濃き人まで傷付けて 未だ乾かずよどむ我が淵



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「…外に出てくる」
私は止めない。どこへ行くのかと問う気にもならない。先程までのゆるやかに幸福な雰囲気は一気に冷めた。一人残されて半ば呆然とテーブルの上に並んだ品々を見下ろす、思い切りひっくり返すくらいの衝動性が私にあったら、こういう時いっそ楽なのかもしれない。そんな風にぼんやり考える。きっと、一瞬はすっとするんだろうに。そして今は、下らなくていいからそういうものが欲しいのだ。…ああでもだめだ、やはり実行できない。残念だけど私はヒスじゃない。かすかに泣きたいような気分で目を細める。


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