東京都美術館にて開催されている、ミュシャ展へ行って来ました。 ちょっとだけ東京都美術館、及びミュシャを甘く見てました(笑)
すんごい人だったんですよ。 1月27日から開催されていますので、もうピークもすぎたかしら、 なんて思って12時頃にいったのですが、中にはすでに沢山の人が入っていて、 一つの作品を間近で見るのに、多少の時間がかかりました。 少しずつ、少しずつ動く感じ。
どの程度の規模なのか把握しないで行ったので、 見るものがこんなに有るとは思いませんでした。 日本初公開の100点を含む、240点あまりの作品がありました。 ワンフロアでは足らず、階段を上がって二階にまで作品が飾られていました。
内容は完成した絵画だけではなく、習作や下絵や彫刻、 自らがデザインした切手や紙幣、 さらにミュシャ自身が撮った写真なども展示されていました。 最初に驚いたのは、連作「四季」(第一作)の実際の大きさです。 もっと大きいかと思ったのですが、30センチ弱しかなくて。
ちょっとだけ残念だったのは、大好きな第二作の「四季」が無かったこと。 それと月と星のシリーズは下絵のみでした。 もちろん、下絵もきちんとしたもので、それだけで芸術品だったわけですが。 それに「四芸術」はちゃんとあったので大満足です。
いかにも練習で構図を考える為だけの下絵もあったのですが、 画家の作成途中の試行錯誤の様子がうかがえる、とても貴重な体験でした。 下絵、習作といえどもすべてミュシャのサインは入っています。 本来ならばみることはないものですからね。
「ジスモンダ」のポスターで、パリで一夜にしてスターになったミュシャですが、 それ以前に挿絵で生計を立てていた時期の挿絵画などもあって、 実際に見れて感動しました。
リトグラフが多数を占めているのですが、 油彩画や水彩画、鉛筆画など、他にもいろんな技法で描かれていました。 カンバスや紙はもちろんですが、板に直接描かれたものもあって、ちょっとびっくり。
ここにくるまで知らなかったのですが、連作「時の流れ」では、 頭の位置が朝、昼、夕、夜と、太陽が昇って沈むかのように描かれていて、顔の向きも微妙に変わっているとの説明に感嘆しました。 4連作で並べた時に、一つの作品として鑑賞できるものだったのですね。
作品のなかには当時の、絵がお菓子の缶に貼られたものも展示してありました。 これは今と違って、直接缶に印刷されたものではなく、 缶に絵が印刷された紙を貼り付けたものでした。
とってもおいしそうにお菓子を食べるこどもの絵が描かれていて、 こんな缶に入っていたら、絶対買っちゃう!と思いました。 ディ○ニーで、缶目当てにお菓子を購入するのと理屈は同じです(笑) ま、中身のお菓子もちゃんとおいしく頂きますけどね。
今も販売したら、絶対売れると思うんだけどなー。売ってくれないかな。
それから、参考ということで、 プラハにある、聖ヴィート大聖堂のステンドグラスの窓の写真もありました。 いつか、この本物を見る機会があればみたいなと思います。
妻や娘、息子の肖像なんかも展示されていて、とても優しい表情に描かれていました。 愛情のこもった絵は、人を幸せにするものです。
ちょっとだけ可笑しかったのは、写真の展示物で、 絵を描く参考にするためにモデルを撮った写真。 裸婦なんかはわかるのだけど、 役者ばりにモデルに衣装を着せて、屋外で、団体でポーズをつけている写真があって。 一種のコスプレ状態になってました。 室内ならともかく、人の沢山いる往来で台の上に立つモデルは恥ずかしくなかったんだろうかと余計な心配をしてしまった(笑)
日記をつけるかのように写真を撮っていた、というミュシャ。
私も、何気ない日常を写真に撮ってみるものいいかな、なんて思いました。 せっかくデジカメもってるしなー。
見るものが多くて、結局美術館を出たのは4時になってしまいました。 けれど、私たちはまだ良かった方なのでした。 入り口にはすんごい人が、列をなしていたのです。 5時には閉館なのに、ここに並んでいる人達は果たして全部見きれるのだろうか。
4時間近く立ちっぱなしだったので、 さすがに疲れて、遅い昼食は他に行かずに上野ですませました。 アトレ(駅ビル)のレストランに入ったのですが、なかなかよさげな雰囲気のお店でした。 お店の内装が和と中華をないまぜにした感じで、すんごい好み。 店内に流れる音楽が、私的にはもう一歩だったけど。 食事の他に、抹茶杏仁パフェを食べてしまいました。 ちょっとあずきが多かったけど、うまかったvv
ミュシャ展は東京の後、名古屋、浜松、松江、大阪と巡回するそうです。 興味のある方は是非、行ってみて下さいませ。
|