2001年09月12日(水) |
「ハリー・ポッターと賢者の石」、そして… |
J.K.ローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」読了。 魔法学校での新しい生活と賢者の石に絡む陰謀を巧妙に混ぜ、ハリーたちの生活に組み込んである。それがちゃんと流れていて、読んでいて気持ちいい。 ハリーが楽しく暮らす様は、冒頭部の虐げられた暮らしぶりを読んでいるだけに、こちらも心楽しくなった。 勇気を持って敵に立ち向かうクライマックスは、ロンやハーマイオニーという友達との連携も見られ、その友情に喜んだ。勝利を勝ち取った後の次巻へと続く穏やかな流れには、何だか深呼吸したように張りつめた空気がリラックスしてゆく。 こういう本を「良質」というんだろうな。こういう本を、子供の時に読みたかったョ、ホント。もう少し大きくなったら(3歳には、流石に難解でしょう)読んでやりたいな。読書の入り口に、これはとてもいいと思うのだ。
祖母から電話がくる。敬老の日のプレゼントに金子みすずを送ったからだ。とても喜んでくれて、「涙が出ちゃったよ」と。祖母には、その本が、というより、孫が忘れずに贈り物をしてくれたという事実が嬉しかったのだろう。
さて、巷ではアメリカのテロの話題で持ちきりだ。 何度も何度も、飛行機が衝突する場面が流されている。だんだんいたたまれなくなる。死んだ方や行方不明の方の関係者たちは、どんな気持ちでそれを見ているのだろうか。確かにあのシーンはセンセーショナルでインパクトがあるだろう。だが、第一報を終えた今、そんなにあの場面が必要なのか、疑問に思う。安易な構成になってはいないか? 様々なウラが、事実推測取り混ぜて流れ始める。いったいどうなっているのだろうか。報復は、どのような形になるのか。戦争、という言葉が飛び交う。世界はどうなってしまうのか。不安だ。
最後は本の話にしよう。 bk1から出荷通知。 島田荘司「パロサイ・ホテル(上・下)」。「御手洗パロディ・サイト事件」の続巻だが、実は前作の下巻を読み終えていない。読まなくては……
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