2001年09月16日(日) |
アンバランスなブギー、アンバランスなワタシ |
やはり、浮気しちゃいました。 上遠野浩平「ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト」読了。 ブギーポップシリーズの作品世界は、時間が入り組んでいて解り辛い。ちょっこっと以前に出たキャラクターが顔を出す、なんてこともよくある。この間までそこのとこがホントに解らないで「う〜ん」なんて頭を悩ませていたんだけど、割と最近(っていっても、月単位の話)一作目の「ブギーポップは笑わない」から「VSイマジネーターPart1、2」「パンドラ」「歪曲王」「夜明けのブギーポップ」「ペパーミントの魔術師」と、全部で7冊(この後も何冊かあるけど、貸し出し中なので)読み直したばかり。それも色々とノートをとりながら読んだ。その学習成果があったのか、今回は非常に解りました、その辺。 キャラクターは、ホーリィもゴーストもいいんだけど、やっぱりスリム・シェイプでしょう。彼と”炎の魔女”が出会ったところを、見てみたいかな。多分今までになかったと思うな。(と、思ってるだけで、実はあったりして。ブギーポップだし、ありそ……) 「アンバランス」っていうだけあって、今回は結構、自分の存在が「バランス悪い」って思ってる人が出ていた。それを理由に、自分の評価を自分で下げてる様な人。けれどブギーポップは言う。 ”君はぼくを、バランスが取れた存在だと思うかい” ブギーポップというのは宮下藤花という少女の中から、世界の危機に際して自動的に浮かんでくる存在だ。バランスがいいわけない。 ”君の言う、その力と意志のバランスが取れた存在という者がもしもいるとして__ではその彼らは何をすればいいと言うのかな。彼ら自身にはもう、何の不足もないんだ。それ以上することが何か残されているのか?…(後略)” 一人ずつ、気が付いていく。そして、アンバランスの中に居場所を見つけていくのだ。
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