日傘も日焼け止めも必要ない夜9時に家を出て、ごきげんよろしくフンフンフーンと映画館へ向かう。 景気付けに一杯やっかと飲み屋に立ち寄る。 周囲は声のバカデカイ酔っ払いばかりで素面スタートは私くらいなもんなのはなかなかウケる。 映画前なのでガッツリ飲むわけにもいかんため、ハイボール一杯とうまそーなアテで軽く済ます。
レイトショーとはいえ映画館はなかなかの人出。 フードカウンターやお手洗いにはちょっとばかり行列ができていた。 今じゃ映画館といえばこの便利で美しく整ったシネコンだよな、などと思いつつQRコードでピッと入場する。チケットすら券売機で買わずに済むこの便利さよ。
映画館は昭和の娯楽の殿堂だったんで、来る度にいつも古の中洲の夜を思い出す。煌びやかなネオンをゆらゆらとうつす妖艶な川面。屋台やテキヤの並ぶ年中祭りのような川沿いに、酔っ払いたちの頭󠄀を冷やす少しばかり涼しい夜の風。
映画の帰りに立ち寄るゲームセンター。タバコ臭くて薄暗いフロアは機械音がやたらうるさく、クソしょーもないゲームの景品は、これまた漫画雑誌の裏表紙にある怪しげグッズやココアシガレットだったりして、嬉しいんだか滑稽なんだかでめちゃくちゃ笑ったのが懐かしい。てか、よく小学生をこんなところに連れてきてくれたもんだな。ありがとうございますだわw
今は猥雑さもタバコ臭さも空席を躍起に探す必要もなく、通路に人もコーラ瓶も転がっていない健全なシネコンでレイトショーを安全に楽しめる夏の夜、と。
いいね!
でも帰り深夜2時近くの博多駅前に、野宿の兄ちゃんらがめっちゃゴロッゴロ転がってたのは昭和にタイムスリップしたかと見紛う光景でしたけどね!何、今流行ってんの野宿??令和の若いもんもなかなか不健全なことするんやね。安く寝られる場所が駅周辺にもっとあればいいんだろーけど。ま、せっかくの夏だ、いい思い出にしろよ!
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