F1.4 50mm
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二兎追うものは一兎も得ず。 でも、二兎追ってみてしまいます。 さてはて、どうなることやら。
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昨日は渓流釣り。 またもや、山奥まで行って来ました。 夜明け前の薄暗い中、ヘッドライトを頼りに沢に降りる。
月明かりが明るく、 水辺に降りると明かり無しでも周りが見える。 虫の音と水の音の中、タバコを吸いながら明るくなるのを待つ。 いささか水が増えているみたいだ。
初めに釣り始めたのは、以前尺オーバーの岩魚を上げた淵。 日が出るか出ないか位の時間から釣り始める。
深くなっているであろう場所の周り。 落ちた水が作る泡の周り。 流れが巻いているところ。 水の流れる速度が変化しているところ。 以上の要素が出来るだけ多く満たされる、 何箇所か有るラインにルアーを通す。 数投目。 一番大きな水泡の切れ目にルアーが通った時、 ココン。とアタリ。少しドラグを出してあがってきた魚は、 25cmの山女魚。
明るくなってきたので上流に移動。 25cmそこそこの岩魚の二本を追加。 秋に近づいてきてアベレージサイズが上がってきたようです。 まぁ、小さいのも釣れますが。全体的上がって来ましたね。
日も上がってきたので、近くの沢に移動。 ここは始めての沢。踏み跡を下って沢に出る。 なかなかきれいな渓相で「いかにも」なスポットが沢山有る。 しかし、普段は川に向かって釣り上がる所を釣り下がる形になるので、 いつもより気を使わなければいけない。 立ち位置。ルアーを入れる場所。巻いてくるスピード。 上がるのと下がるのでは全然違ってくる。
魚は基本的に、 水の流れて来る方を向いて、餌が流れてくるのを待っているので、 不用意に川岸に立つと魚の視界に入り、警戒して逃げてしまうのです。
しかも、ものすごい落差の有る渓相で、 少しばかり危険な場所もちらほら。
慎重に釣り下がる。 すると、2mほど水が落ち込んでいる場所があり、 4畳ほどの広さに水泡が広がっている。 しかも両岸とも切り立った崖で特に薄暗い。
「ここには居るでしょ?」
水泡の下を通す事、数投目。 流れの中心を過ぎたところで、ココンとアタリ。 上がってきたのは12〜13cmの山女魚。 少しばかり期待はずれ。
気を取り直して釣り続ける。 木が大きな影を作り、 その下に大きな岩が沈んでいる場所を見つけた。
岩の向こうにルアーを落とし、 岩の際をルアーが通るように引いてくる。 すると、ルアーのすぐ後ろを黒い影が追ってくる、 食え!と念じると、プイッと岩の下に戻ってしまった。
もう一度通せば食ってくるはず! と思い。 もう一度同じ場所にルアーを通す。 岩の横を過ぎ、流れに負けてルアーがカーブする。 黒い影が岩の下からルアーめがけて飛び出してくる。 ルアーが視界から消える。 魚が反転してギラッと魚体が光る。 竿を通して手元にゴン!と感触が来る。
食った。
手首を立ててアワセを入れる。 魚の重さが手に伝わってくる。 魚が暴れまわる。 腹がオレンジだ。 岩魚のようです。
次の瞬間。 手元が軽くなる。 黒い影が一瞬たたずんだあと、 慌てて岩陰に隠れる。 針から外れたようですね。 アワセが足りなかったようですね。 針の刺さりが甘かったのでしょう。
見た感じ、サイズは20cmそこそことは言え、 ルアーを襲う瞬間まで目で見えたので大変満足でした。 スーッと何かが抜けていく開放感があった。
その後その流れを釣り上がり、 25cmの山女魚を追加して14時には切り上げた。
とても疲れたけれど、 とても楽しかった。
やっとこさ、 水の流れが読めるようになって来た。 釣果も安定してきたような気がする。 まだまだ修行が足りませんが・・・・・ね?
またイキタイ。 と思えることが有る幸せを実感した。
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疲れているから。沈んでいるから。 と言って、閉じ篭るのは良くないと実感した。 正直言って、今回の釣りも乗り気ではなかったのですが、 自分を奮い起こして釣りに行った。
正直疲れた。どっと疲れた。かなり疲れた。 釣りをしながら嫌な考えが浮かんでくる時も有った。
でも、 それ以上に。 爽快だった。 楽しかった。 いつもは気にしない自然が目に入った。 木漏れ日の美しさ。 水の美しさ。 釣れる魚の美しさ。 飛んでくる鳥の声。 自然の輪廻。 いろんな発見があった。
開き直りでもなんでもなく、 なるようになるさ。と。思えた。
落ち込んでも内に篭るのは良くないみたいですね。 内に篭るのは回復を遅れさせるだけかも。
釣りに誘ってくれた兄貴。 ありがとうございます。
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