F1.4 50mm
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2002年08月29日(木)


二兎追うものは一兎も得ず。
でも、二兎追ってみてしまいます。
さてはて、どうなることやら。

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昨日は渓流釣り。
またもや、山奥まで行って来ました。
夜明け前の薄暗い中、ヘッドライトを頼りに沢に降りる。

月明かりが明るく、
水辺に降りると明かり無しでも周りが見える。
虫の音と水の音の中、タバコを吸いながら明るくなるのを待つ。
いささか水が増えているみたいだ。

初めに釣り始めたのは、以前尺オーバーの岩魚を上げた淵。
日が出るか出ないか位の時間から釣り始める。

深くなっているであろう場所の周り。
落ちた水が作る泡の周り。
流れが巻いているところ。
水の流れる速度が変化しているところ。
以上の要素が出来るだけ多く満たされる、
何箇所か有るラインにルアーを通す。
数投目。
一番大きな水泡の切れ目にルアーが通った時、
ココン。とアタリ。少しドラグを出してあがってきた魚は、
25cmの山女魚。

明るくなってきたので上流に移動。
25cmそこそこの岩魚の二本を追加。
秋に近づいてきてアベレージサイズが上がってきたようです。
まぁ、小さいのも釣れますが。全体的上がって来ましたね。


日も上がってきたので、近くの沢に移動。
ここは始めての沢。踏み跡を下って沢に出る。
なかなかきれいな渓相で「いかにも」なスポットが沢山有る。
しかし、普段は川に向かって釣り上がる所を釣り下がる形になるので、
いつもより気を使わなければいけない。
立ち位置。ルアーを入れる場所。巻いてくるスピード。
上がるのと下がるのでは全然違ってくる。

魚は基本的に、
水の流れて来る方を向いて、餌が流れてくるのを待っているので、
不用意に川岸に立つと魚の視界に入り、警戒して逃げてしまうのです。

しかも、ものすごい落差の有る渓相で、
少しばかり危険な場所もちらほら。

慎重に釣り下がる。
すると、2mほど水が落ち込んでいる場所があり、
4畳ほどの広さに水泡が広がっている。
しかも両岸とも切り立った崖で特に薄暗い。

「ここには居るでしょ?」

水泡の下を通す事、数投目。
流れの中心を過ぎたところで、ココンとアタリ。
上がってきたのは12〜13cmの山女魚。
少しばかり期待はずれ。

気を取り直して釣り続ける。
木が大きな影を作り、
その下に大きな岩が沈んでいる場所を見つけた。

岩の向こうにルアーを落とし、
岩の際をルアーが通るように引いてくる。
すると、ルアーのすぐ後ろを黒い影が追ってくる、
食え!と念じると、プイッと岩の下に戻ってしまった。

もう一度通せば食ってくるはず!
と思い。
もう一度同じ場所にルアーを通す。
岩の横を過ぎ、流れに負けてルアーがカーブする。
黒い影が岩の下からルアーめがけて飛び出してくる。
ルアーが視界から消える。
魚が反転してギラッと魚体が光る。
竿を通して手元にゴン!と感触が来る。

食った。

手首を立ててアワセを入れる。
魚の重さが手に伝わってくる。
魚が暴れまわる。
腹がオレンジだ。
岩魚のようです。

次の瞬間。
手元が軽くなる。
黒い影が一瞬たたずんだあと、
慌てて岩陰に隠れる。
針から外れたようですね。
アワセが足りなかったようですね。
針の刺さりが甘かったのでしょう。

見た感じ、サイズは20cmそこそことは言え、
ルアーを襲う瞬間まで目で見えたので大変満足でした。
スーッと何かが抜けていく開放感があった。

その後その流れを釣り上がり、
25cmの山女魚を追加して14時には切り上げた。

とても疲れたけれど、
とても楽しかった。

やっとこさ、
水の流れが読めるようになって来た。
釣果も安定してきたような気がする。
まだまだ修行が足りませんが・・・・・ね?

またイキタイ。
と思えることが有る幸せを実感した。


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疲れているから。沈んでいるから。
と言って、閉じ篭るのは良くないと実感した。
正直言って、今回の釣りも乗り気ではなかったのですが、
自分を奮い起こして釣りに行った。

正直疲れた。どっと疲れた。かなり疲れた。
釣りをしながら嫌な考えが浮かんでくる時も有った。

でも、
それ以上に。
爽快だった。
楽しかった。
いつもは気にしない自然が目に入った。
木漏れ日の美しさ。
水の美しさ。
釣れる魚の美しさ。
飛んでくる鳥の声。
自然の輪廻。
いろんな発見があった。

開き直りでもなんでもなく、
なるようになるさ。と。思えた。


落ち込んでも内に篭るのは良くないみたいですね。
内に篭るのは回復を遅れさせるだけかも。


釣りに誘ってくれた兄貴。
ありがとうございます。




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