浅間日記

2004年07月06日(火) 骨身を削る話

あちこち奔走。

鰹節削り器と枯れ節を入手し、味噌汁をこしらえる。
強烈な西日が射し、蜩が鳴き始める夕方に、着手する。

綺麗な花削りにするためには、節を柾目にして、
体重をかけて削らなければならない。なかなか難しい。

沸騰直前の湯に入れると、ふわっと上品な出汁の香りが漂った。

*

白洲正子著「白洲次郎」を読む。
吉田茂内閣で、GHQと日本政府間の調整役として抜擢され、
敗戦国でありながら占領軍と対等に渡り合ったことは有名だ。

この人、というかこの夫婦のことは、
ちょっとミーハー的といっていいほど、憧れている。
桁違いの贅沢、桁違いの生きかた、桁違いの品格。

単に金持ちであればよいというものではないんである。
単にちょっといかした男であればよいというものではないんである。

自分の中の小さな正義を、プリンシパル(原則)として重んじ、
相手がどんな権力であっても貫き通すその姿勢が、スキなんである。

だから、GHQにも平気で立てつくこの伊達男が、
大変な苦労をおくびにも出さずに、徹夜に徹夜を重ねて
その草案の翻訳をやった、というエピソードだけでも、
日本国憲法の安易な改正には反対なんである。

国家の根幹に関わるものに対して、
「関わった人の人柄がいい」などということを理由に判断を下すことは、
ミーハー極まりなく恥ずかしいので、
あまり声を大きくしては言えないのであるが。

ただ、憲法改正を「平和のための必須条件」とばかりにデマゴーグし、
ブッシュ大統領に尻尾を振るばかりの、今の日本の情けない姿と、
今なお平和は遠く、大人も子供たちも苦しめられているイラクの情勢を
彼がもしみたら、一体なんと思うだろう、と思うのである。


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