衛澤のどーでもよさげ。
2004年05月02日(日) あああああ……!

先日、書店に取り寄せを御願いした三浦靖冬さんの新刊「とわにみるゆめ。」(ワニマガジン社)が届いたという報せを受けました。ぎゅうぎゅう詰めだった仕事も何とか一段落したので早速引き取りに行って読んでみました。

あああああ……!

この人って……この三浦靖冬という人は、何というせつなくどうしようもない、救いようのない話を描くのでしょう。先に発刊されています「おつきさまのかえりみち」収録の読切群も救われないほどかなしい話ばかりが詰まっていました。「とわにみるゆめ。」は連載ものだったのですが、連載分に大幅加筆修正を施して完成型を見たらしいです。
それがまた、精緻な絵柄と緻密な構成の物語が相俟って、もうどうしようもないです。説明するための言葉が見つかりません。無理矢理説明しようとするなら、「宮澤賢治と江戸川乱歩のそれぞれの世界を混沌と融合させた雰囲気」でしょうか。

端的に言ってしまえば「おつきさまのかえりみち」も「とわにみるゆめ。」も「エロ漫画」でして、エロの部分も含まれていてきちんとエロいです。でも、私は三浦さんの漫画を「エロ漫画」とは呼びたくありません。何故この人がエロ漫画の世界にいるのかが判りません。
何とかエロでないメジャー誌に進出して頂きたいと思います。エロがいけないとか卑しいとか言うのではなくて、エロという制約が三浦さんの世界の広がりを押しとどめているように思えるのです。
純粋に、物語を紡ぐことのできる場所に出て頂けることを願ってやみません。


今日の話題とは無関係ですが個人的な【今月の目標】。
◆K谷さんの悪人度大幅UP。


エンピツユニオン


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