衛澤のどーでもよさげ。
2004年06月05日(土) ちょっとええ話。

昨日の新聞から。当市での事件です。

61歳無職の男性が或る米穀店に強盗に入りました。米穀店の店番をしていた91歳女性を「金をくれ」と脅し(?)ましたが、店番のおばあちゃんは「私のとこ、お金ないよ」と言って床に倒れました。強盗のおっちゃんはおばあちゃんに自分のお母さんの面影を見て、おばあちゃんを助け起こした上で「警察に電話してください」と自分から言い出したそうです。

ところがこの店番のおばあちゃんは大正時代の生まれの人で、「電話のかけ方が判らん」と答えました。すると強盗のおっちゃんは丁寧に「警察へは1、1、0を押すんですよ」と使い方を教えながら自ら警察に電話を繋ぎ、おばあちゃんに受話器を渡したのだそうです。

おばあちゃんは強盗のおっちゃんが捕まった後の取材に対して「悪い人ではなかったけど、どきどきした」とコメントしています。

61歳のおっちゃん、いい人過ぎ。こんないい人なのにどうして強盗などに走ったのでしょうか。強盗しか道はなかったのでしょうか。しかし、強盗という行為をおっちゃんはよく判らないままにやってしまったようです。「金を出せ」ではなく「金をくれ」と言ってしまうところから間違っています。
こんないい人でも「強盗」の罪は負ってしまうことになってしまうのですよね。一銭も奪っていないのに、転ばせた人を自分で助け起こしたのに、「強盗」です。……何だかせつないですね。


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