�蠧�記
DiaryINDEX|past|will
見たか見なかったかで雲泥の差という事がありますね。
例えば慌てていて大事な交通標識を見落とすと、大変な事になる。
私の身長はそんなに低い方とは思って居なかったが、私も六十。日本人も小さい頃から海外に出る人は多く、身長の高い若者も多くなった。
今日風呂場のアコーディオン的ドアを閉めてドアの汚れを洗剤で洗い流してから開けようとしたら、ピタリと吸い付いたように閉まって開かない。
今まで、そのドアの私の頭より少し高い位置に開閉のボタンが付いていた事を知らずに使っていた。
そのボタンを見つけるまでの間、私はパニックになって、一時もしかすると私が反社会的か反体制的な事あるいは何か人権侵害に関わる事等について書いた事で怒った人か、あるいは夫が私の言動に業をにやして、何かの操作で私を閉じ込めて懲らしめようとしているのでは無いか?などと本気で考え始めた。
やはり私は怪我や傷あるいは状況が私を幼い我が子から引き裂いた事などによって人を心から信じられなくなっていて、こうした状況になると、妄想が湧いてくるのだ。
しかし自分に間抜けなところがある事も多少は自覚もあるので、とにかく夜夫が帰宅する迄の間に例えここから出られなかったとしても、少なくとも、網戸窓から外の空気は吸えるし、水も飲めるし、トイレもできない場所でも無いと考えて、それまでの間、ここで何ができるか、出来る事をまずしてみようとした。それでまず、水を飲んだ。
床を洗いたいと思って入ったのだ。まだタイルっぽい模様の床の汚れは全部洗剤で磨いていない。 そこで、とりあえず床を磨いた。
そう言えば、最初に使った除菌剤の匂いに反応してドアが閉まってしまったのでは無いか?などといった想像も浮かんだ。ガスコンロの側にある安全装置は、私のようなぼけた素人には考えられない仕組みの装置だ。
その除菌剤の器を空にした後で漂白剤をその中に入れて使おうとしていたが、普段使っていた風呂洗い洗剤で、しこしこ磨き始めた。そしてとにかく床は多少きれいに洗い流したし、排水溝の汚れも取り除いて、一休み。
そうしてタブに座って見上げてみると、今まで見えなかったドアの開閉ボタンが目に入った。今までの妄想はなんだったのか?私はまだ起きてもいないうちから、犬が頭に来てテーブルの上の大事な書類を引きずりおろしてしまったりするのではないかと恐れた。前科はあったが、今日犬にそんな気は無かったなら、随分と失礼な飼い主だ。
開閉ボタンを見つけて出てみたら、犬は良い子だ。私が想像したようなテーブルの上の書類を引きずりおろしたりするような事もしていなかったし、私が中から出られなくなっちゃったよ助けてーと言ったせいか、遠吠えのように誰かに助けを呼んでくれたのだが、しかしそれで人が私の状況に気がつくわけには行かなかったろう。何せ犬はまだ五ヶ月、人にしたら小学生くらいの年齢だ。 不安になっておねしょくらいしてもまだおかしくもない。
私も多少精神的に歪んでしまっているが、しかし、もしかすると、多少はその傷を客観視して回復可能な方向に向かっているのではないだろうか?だめかな?
|