つたないことば
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2003年12月16日(火)
白い手
この白い手はどれだけ人をあやめたのだろう
寝入るその横顔はいつまでも清らかなままなのに
そういう時代だから
仕事だから
正義のため信念のため
いつしかそんな言葉がその口から出てくるのが
当たり前になった
聞きなれた言葉は何故か恐ろしい勢いで色褪せて
僕は何だかひどく憂鬱だ
そう遠くない未来に手放すことになるだろうこの手を
今だけはこのまま離さず握り締めていたかった
そして僕は窓辺が朝日であふれるのを恐れるのだ
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