今日プールに行った帰りの電車の中での出来事。星ヶ丘駅に地下鉄が止まると、白い杖を持った女性が乗ってきた。ちょうど僕のいる所が彼女が入ってきた出入り口に一番近かった。彼女は目に不自由があると言うことは僕にも一目瞭然だった。手探りで探す手すりは近くにあったので安心して座っていた。そして車内はすいているので他のところに座るだろうと安易に考えていた。しかし、自分で席を探せるのか?という疑問を持つまでもなく、僕は右に移動した。彼女は当然気付くわけはない。僕が何も言わない―席を譲ったことを彼女に知らせない―でいると、向かいに座っていた女性が「席が空きましたよ。」 この瞬間僕は敗者だった。
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