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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
しもさん
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1997年06月14日(土)
お祭りはシンプルな踊りが一番(39歳)

東京新聞 朝刊(発言)

夏まつりというと、つきものの踊り。
最近は盆踊りではなく、サンバ等を中心としたリズミカルな踊りも多い。
いろいろ仮装した住民が、振り付けにアレンジをし、競い合っている。
しかし意外と振り付けが難しく、お祭り前に何回となく練習を繰り返し、
息を合わせている光景が目につく。
住民参加型のイベントには踊りのコンクールは欠かせないが、その昔、
お祭りの踊りとは、豊作や大漁を祈願する踊りが中心であり、
息がピッタリ合っていなくても構わなかったはずである。
ステップも振り付けも、気にならない。
心から豊作・大漁を祈念して、全身で表現していれば、
それだけで良かったに違いする。
最近の踊りは、どうもスマート過ぎる気がする。
踊り疲れて倒れるくらいの勢いが欲しい。
もう一度、踊りの原点に戻ってみよう。
見ている人が、突然でも参加できる踊り、非常にシンプルな踊りこそが、
これからのお祭りの踊りとして、生き残ってくる予感がする。