過去が、小さく手を振った。だから僕も「バイバイ」と振り返した。未来は笑顔で手招きする。僕は『そこ』へ行かなければならないんだろう。「先が見えてて、つまらない」なんて『そこ』へ行ってもいないのに。過去が小さく手を振る。…「バイバイ」…?そう思うのは、僕の弱さだ。だから僕は、「バイバイ」と手を振り返した。 『春風』 by くるり