はなこせんせいの日記
教育の現場の様子と気付いたことを折々の出来事に載せて綴ります。

2004年09月21日(火) 経験

 女の子は園でバレエを習っています。
とてもいい先生ですが、習い事の世界ではいい先生はたいてい厳しい。
とはいっても、幼稚園児に教えるわけですから、先生もずいぶん優しく教えてくれます。
 しかし、今の子供たちは、声を上げて怒られたことがない子もたくさんいて、少し声が大きくなると、すぐに「怖い」といいます。
 幼稚園でも、先生たちは軒並み優しくなっています。
幼稚園で怒られない子も、小学校にいって大きな声でいわれると「怖い、幼稚園と違う」というそうです。 やさしいだけの先生も考え物ですね。
 怒られることも経験です。親が怒るだけではだめです。
心理学の勉強をしたとき聞いた話ですが、5歳ごろまでの子供は、心の傷の修復が早いそうです。つまり、立ち直りやすい。だから、この時期にさまざまな人間関係の中で、いやな思いをしたり、されたり、おこられたりすることで、大きくなったときに免疫ができるそうです。ところが、大きくなって、4年生ごろから思春期にかけて怒られたり、いやな思いをすると、必要以上に反応して、トラウマになったり、逆切れしたり、引きこもったり、心の傷を治すのが困難になるのだとか・・・
 小さいから、かわいそうだからと、いつでもやさしいのも、子供にとっては人生の経験不足になってしまうのかもしれません。 
 だって、大人になったら、いやでもやらなくてはいけないこと、付き合わなくてはいけない人、って必ずありますよね。子供たち、いやなことから逃げない、折り合いをつけてゆける経験の真っ最中です。


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