約束の日まで、私は自分を磨き続けた。
美容院にも行ったし
パックもしたし
爪の手入れもしたし
ムダ毛の処理もした。
肉食うのに、そこのムダ毛処理はいらんだろ。
ってとこまでムダ毛処理した。
全てを万全に整えた。
あれ以来、リュウからのメールは来てない。
あんな中途半端な告白メールなんてやっぱりしなけりゃよかった。
そう思ったけど、私には約束がある。
ただ
キャンセルだけが怖かった。
前日、テレビを見ていたら
「明日は昼過ぎから局部的に大雨」
なんて天気予報を見た時は気が気じゃなかった。
リュウは間違いなく雨に打たれる。
濡れちゃったら、約束キャンセルになるんじゃ。
なんて不安ととにかく戦っていた。
そして当日
朝7時前に目が覚めた。
携帯を見るとメール着信が一件。
不安を押し殺しながらメール画面を見る。
送信者:○○(友達)
ホッとして、日課のパソコンの電源を入れたその時。
メール着信。
イヤな予感だけが私を包んだ
間違いなくリュウからのキャンセルのメールだろう。
やっぱり?
やっぱり。
やっぱり…。
またか。
夕方からは天気予報通り
雨が降り出した。
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