のいばらにっき
たき



 朝起きたら戦争だった。

 朝起きたら、戦争が始まっていた。
 地球4分の1周ぐらいしたところで、ついにアメリカとイギリスがやってしまった。
 あーぁ……。ってかんじだ。
 どうしてそうなんだろう。
 やっぱり報復とか言うんだろうな。って、既に言ってるか。
 そんでまたその報復とか言って、世界大戦になっちゃうんだ。
 せっかく平和な国で安穏とした日常を怠惰に貪って生きて来たというのに。
 嫌だな。巻き添えは。非国民でもいいよ。あたしは嫌だ。
 殺すのも殺されるのも嫌。殺されるくらいなら、殺すかもだけど。そんなことにはならない方がいいに決まってる。
 何でそうなのかな。
 力で押さえつけたら反発するっしょ。
 何でこう、経済援助とか言うウツクシイ手段で手懐けちゃわないかな。従わせたもん勝ちじゃないのかな。ああいう手合い(失礼)はさ。
 それこそ偽善でいいんだよ。余裕ぶちかましてさ。食べ物も飲み物も着る物も、援助してやりゃ良かったんだよ。
 そしたら、仲良く出来ないのかな。
 困ってる人に優しくしたら良かったんじゃん。
 わざわざ命懸けで国外逃亡してくるような人がいる国なんだからさ。
 攻撃するんじゃなくてさ。
 それこそ、アレでしょ。『汝の隣人を愛せよ』『愛し、許しなさい』
 でなきゃ、アレだな。『罪深き者こそ愛さなければならない』
 神様はいつも天国からあなたを見ています。あなたが正しい行いをすれば、神様はあなたを祝福してくださるでしょう。
 正しい行いって、人を殺すことじゃないと思うんですけど。
 どうなんですかね。
 許すことが困難なときこそ、許すのが『神の与え給うた試練』じゃないんですかね。
 神様ってのは、そういうもんじゃなかったですかね。
 違うのかな。どうなのよ。あたしが幼稚園で教わったのは確かそうだったわよ。
 うろ覚えだけどね。なにしろ20年も昔……。
 てかさ、ホント言うと宗教はよく解んない。
 でもさ、愛を説く神様が、人を殺せとは、言わないんじゃないかな。間違ってるかなぁ。

2001年10月08日(月)
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