崩壊
彷徨う愛
濡れた睫毛
震える唇
冴え冴えと
冷える空に
笑う満月
枯葉を踏みにじる音は
世界の崩壊に似て
過ぎゆく日々
水面に映る影は
過去を揺らし
戸惑いに変えてゆく
浮雲は彷徨い
想いすら散り散りに
冬の訪れは
あなたを泣かせて
木枯らしが
涙を連れてゆく
神が残酷だというならば
運命-さだめ-は冷酷以外の何者でもない
なみだのよる
更けていく夜
欠けた月を眺めては
煙草を吸う
涙は烟となって
天へとむかう
こんな夜に
あなたに逢えたなら
やわらかな唇に
くちづけたい
薫る髪を梳いて
なめらかな肌を
味わいたい
あなたを想う
心のままに