日記でもなく、手紙でもなく
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2003年04月28日(月) |
日曜と祝日の間の月曜 |
今年のGWは全くつまらない祝日の入り方をしている。 カレンダー通りに今日は出勤。電車の混み方はいつもとさほど変わらなかったが、会社へ出てみると同じ部署のメンバーは3分の1ほど休みを取っていた。やはり今日か、あるいは5月2日とかに休みを取って4連休にする、というのが正解かもしれない。
午前中から温度が上がりかなり暑くなる。
2003年04月19日(土) |
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール<聖トマス> |
昨日同様暖かい日。カーディガンをバッグの中に入れて出かけたものの、結局それを取り出して着ることはなく、長袖のシャツを少し腕まくりしたままで一日過ごしてしまう。
上野・西洋美術館の生垣に植えられたツツジの花がかなり開き始めている。白・薄紅・紅の三色が入り乱れ、春も半ばから後半に入り始めたような感じもある。
科学博物館の<マヤ文明展>を見た後、西洋美術館で開かれている<織りだされた絵画〜17〜18世紀タピスリー〜>の小企画展を見る。この企画展、かなり大きい作品が多く、しかもそれぞれ立派な工芸作品であるだけに、6点ほどの展示なのだが、本当に見ごたえのあるものになっていた。 見終わって閉館まで少し時間があり、2Fの常設展へ足を向けることにした。
実は、昨年9月にウィンスロップ展を見に来た時、本当に久しぶりに常設展も覗いておこうと思い、そこで一通りは見て、その昔ここへ来た時よりも、本館2Fに展示されているオールド・マスターのコレクションの充実に感激した覚えがある。 しかし、その時気がつかなかったか、あるいはその時点では展示されていなかったか、どちらかはよくわからないが、ふとその絵の前に立ってタイトル・プレートを見ると、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの<聖トマス>と書かれている。
またまた仰天してしまうことになった。 ラ・トゥールの作品というのは、フェルメール同様20世紀になって再発見・再評価が進んだ人であると同時に、フェルメールほどではないにしても、その真筆とされる作品数はかなり限られているからだ。 日本には、東京富士美術館には1点だけこの人の作品を所蔵していることを知っていたが、2回ここへ足を運んだものの、貸し出されていたり展示されていなかったりして、まだ出会えないままになっている。
日本では、やはりなかなかジョルジュ・ド・ラ・トゥールにお目にかかれることはないか.....と思っていた。恐らく企画展でどこかの美術館からやってくることもほとんど考えにくいし。 それが、ふと足を止めたところ、自分の目の前30cmのところにあった。
プレートに付された数字からは、2001というのが読み取れ、おそらく昨年には、この位置に展示されていた可能性は大きい。 ただ、もしも昨年9月に見落としていた、とするならば、恐らくこの画家らしいと思われる部分が、比較的希薄なことが影響していたのかもしれない。画集などで比較的よく知っているような後年のド・ラ・トゥール作品と比べると、やや筆致が粗い感じがしなくもない。
後で西洋美術館のHPを覗いて、常設コレクションのリストを見ると、この作品は<寄託>というクレジットが付されていた。ということは、2000年以前には、ある個人またはある団体・組織が保有していた、ということだろう。よくぞ持っていたことだ、とも思う。
他にも、1700-10年頃の彫刻である、コルネイユ・ヴァン・クレーヴの<ヴィーナスとキューピッド>、<プシュケとキューピッド>という一対の極めて精度の高い宝玉のような作品(それぞれ高さ30cmほどの小さいものだが)も、この2Fに展示されているのも、今回やっと気がつくことになる。
夏がすぐそこまで来ているような、暑いくらいの日。冬物のジャケットが重い。
深夜、ケーブルTVを見ていたら、0時を過ぎるとAXNもFoxも映らなくなってしまった。番組表を見ると、確かに今日だけ番組終了は0時になっている。 しょうがない、と次の<44/LaLa TV>にしたら、なかなかきれいな人のインタビューをやっているので、ついそこでリモコンを持つ手が止まってしまった。
この人が黒田知永子さんだということが、あとのほうでわかった。 雰囲気から、モデルをやってそうな感じだというのは、見始めた時からよく伝わってきて、《VERY》創刊の頃や今ちょうど出ている《STORY》の表紙を飾っていたりする。この黒田さんも、結婚〜出産〜子育てということで一度引退。ところが、STORY創刊で再デビューを果たすことになる。 STORYという雑誌が40代からの女性誌ということで、この人が既に40を過ぎたかそれに近いところにいる、というのを知り仰天してしまうが、同時にとても頼もしい感じもしてくる。まさに、この雑誌のコンセプトを<地>でいっている。いやむしろそうではなくて、今の時代・同じ世代がそのようにこの人の再デビューを方向づけているのではないか、というほうが(インタビューを見ていると)当たっているような感じもする。
この人、まさに人から嫌われない人の典型だろうなぁと思ったのが一番率直な感想。
2003年04月16日(水) |
国立近代美術館宛の苦情メールの返信 |
4/12(土)に、近代美術館・工芸館で開催されている<今日の人形芸術>展を見に行き、見終わった後で、出品展示リストがないのかをカウンターにいる女性に尋ねてみました。 用意してないのならないということで、その場は終わったのだろうと思うのですが、展覧会案内用リーフレットか図録をどうぞ、というのでちょっと頭にきてしまいました。リーフレットは用途が違うだろうし、図録は買わなくてはいけないし。
せっかく珍しい展覧会なのだから、確かに図録を作れば記録は残るのでしょうけれど、3〜4名の作者の作品名を手元に残すためだけに、この図録を買えというのはちょっとむごいと思わざるを得ませんでした。以前、この工芸館で開かれた企画展を見にきたときは、展示リストが用意されていて、大変ありがたいとおもっただけに、今回は本当に残念でした。
その後、近代美術館・本館で開かれている<青木繁と近代日本のロマンティシズム>展を見たときも、展示リストがなく、最近はもうリストを作らないのだろうかと思ってしまったほどでした。
ところが、翌日近代美術館のHPをチェックしてみると、青木繁展のほうはHPに出品リストが掲出されているではありませんか。しまった、これを印刷して見に行くのだったと臍をかみました。 しかし、工芸館で開かれている人形展のほうは、やはりHPにもリストは掲出されておらず、ほとんどリーフレットと同じ内容。僅かに期間中数回開かれる講演内容についての案内が詳細に掲出されていました。
確かに、講演時には集客しないと、人形製作者である講演者にはなかなか顔が立たないというのはよくわかるのですが、それでも<見にきた人>全てに、気に入った製作者名と作品名くらいは手元に残るメモを置いて欲しいと思ったのでした。
その時点で早速<言いたくはないけど苦情を一件>、工芸館・企画担当者宛メールを入れておきました。本音は、HPでも構わないし、リストを掲出してもらえないか、という内容です。住所・氏名も入れてメールを入れたわけです。
その返信メールが今日入っていて、「今後の企画時に参考にさせてもらう」旨の内容が書かれていました。別に、このような返信をもらいたいから、メールを出したのではなかったのに、と思いました。リストが欲しかったのに....
HPにも、まだ展示作品リストは掲出されていません。
銀座四丁目、晴海通りに面した和光の左隣のビルが、銀座近鉄ビル。 この1Fに神戸屋キッチンがあったのだが、今週月曜日にふと見ると店が閉まっている。シャッターには閉店の張り紙。
この近鉄ビル、ほぼ全部のフロア、飲食店で構成されているビルなのだが、その月曜日見た時には、最上階にあるスエヒロを除き、他のフロアの店も、全て営業していない状態。ここ、建て替えるか何かするのだろうか、それなら、入っている店は、休業かあるいは別の所で営業か、そのような内容の表示をするはずだろうし、一体どうなってしまったのか、そんなふうに思っていた。
今朝の日経朝刊を見て、ああここもか、と思った記事。グッチが日本の旗艦店とすべく、近鉄から取得した、という内容。 またまた、銀座に外資の看板店が一つ増えることになる。
***
地下鉄・竹橋駅で下り、国立近代美術館・工芸館へ向かう途中、2本ほど枝垂れ桜がまだ美しく咲き誇っているのに出会う。
昨日のかなりの風雨で、桜はかなり散り、よく見ると葉桜に変わり始めている。今日も朝から暖かい日。
午後、高校時代同期の訃報が、メーリング・リストで飛びこんでくる。癌。
行く春、逝く人。
2003年04月07日(月) |
始発電車の座席に腰を下ろしたとたん−− |
帰りの始発電車の中。 座席に腰を下ろすと、どんどん席が埋まっていく。
ちょうど私の前の席には、ほんの僅かな時間に、大学生から30代半ばくらいまでの、女性5人が並んで座っていくことになった。座ると同時にバッグから携帯を取り出して、左手を添えて開き、右手でメールをチェックしたり、メールの文字を入力したりしている。 座った時間がほとんど同じなので、5人が全く同じ格好、ほぼ同じような動作で携帯のメールをチェックしたりしているのを見ると、なかなか不気味ではある。
ほんの2分くらいの時間なので、その時間が過ぎてしまうと、てんでバラバラな行動になるのだが、座ってすぐの時間というのは、右手で持つ携帯の高さ、目からの距離など、ほとんど同じになってしまうのだ、と見るともなく見てしまう。
別に女性だけの話でもないのだけれど。
よく晴れた日。 近くの小学校の校庭脇の道を通ると、今日は(東側はかなり散ってしまったが)西側の桜は、満開をほんの僅かに過ぎた頃で、まだまだ見頃。生垣として使われている照葉樹の新芽が、少し花のようにも見えて美しい。
夕方Kさんに会った時、ラリック展の絵葉書を見せたら、例の<火の鳥>を一目見て、これは凄いと言う。即売会での値段を言うと、のけぞっていたが。
渋谷タワーで、昨年出たイサベル・パントーハの新アルバム、シューリヒト指揮ハスキル/ピアノのモーツァルトのピアノ協奏曲(CD化再発盤)、007の音楽をクラシック・オケで演奏した盤などを入手する。
2003年04月05日(土) |
突風で傘の骨一本折れ曲がった日、<Bara Vox>を初めて聴く |
本降りの雨。 高層のビルを出て、歩き始めると凄まじい強さの風で飛ばされそうになる。傘の骨が一本曲がってしまう。せっかく買ってまだ間もない傘なのに。
この雨と風で桜がずいぶん散ってしまうのだろう。
MMさんに会って、近いうちに鮨屋にでも行こうということで別れた後、夕方、スウェーデンのヴォーカル・グループ<Bara Vox>の"We're going up"(TLS:TLSCD8100)というCDを聴く。 かなり面白く楽しく聞けるアルバムになっている。楽器的な音も全て声で処理されている6人組混声グループ。アルバムの中でも、Driving My Car、One Note Samba(セルジオ・メンデス&ブラジル66を彷彿とさせるのだが、それでもBara Voxスタイルがきちんと出ている)、ABBA(のいくつかの曲をつなぎ、独自編曲が施されている)などが、とりわけ聴きもの。 次のアルバムが出たら、またぜひ聴きたいと思わせるに十分すぎるほどの内容。
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