2002年11月16日(土) |
『MOZART!』&『マクベス』 |
2度目の『MOZART!』…大阪では初の『MOZART!』でした。 そして、今回も井上モーツァルトを観ました。 だって、初演だからチケットを買う時に冒険する気にならなかったんだよぅ…。 小池先生の演出だからそりゃあ、素敵かとは思いましたが…あの先生は時々とんでもないことをやってくれるから。<失礼f(^^; とりあえず、ルックス的にかわいい方を観ようと(笑)。<重ね重ね失礼
やはり…回を重ねてきただけあって日生劇場で観たときよりも格段によくなってました。日生劇場で観たときは…
『いろいろなものを詰め込みすぎて大風呂敷を広げすぎ!』 『エンターティメントのごった煮』
なんてことを思っていたモノですが(笑)、日生劇場で観たときよりも綺麗に収束していってました。
ただ…某あの御方が…(汗)…馬車を止めてご不浄へ…のシーンでおかしな歩き方になっていたのが…気になってしまいました。笑いはとってましたが、日生劇場での気取って歩いてたところからいきなりご不浄…という方がインパクトありました。(はじめて観たっていうだけでなく) それなのに、ドラマシティーでのあの歩き方は…あの歩き方は…インパクトよりも、もの哀しくなってきます。 あの御方に演技は求めてませんが、もう少し何とかしてくれないと。 もう、ルックスですべてを誤魔化せる年でもキャリアでもないのですから。 しかし、そんなところを観ても………あの歌声を聞くともうそれだけで他のことなんてどうでもよくなっている自分がいる。(^^; 『歌の祐一郎』はやはり、歌なのです。 たとえ、お腹がゆるくなっても、首が太くなっても、背中にお肉がついてしまっても…第一声を聞いた瞬間に魂を抜かれてました。
曲だけをとってみるなら、『エリザ…』よりも『MOZART!』の方が難しい気がするけど、それだけにメロディアスでいい曲ばかりだと思いますが…
どの曲をとってみても音域がきっつ〜〜!(><)
…と思うのは私だけでしょうか? 余程、歌に自信がないと歌えないのでは…と。 まあ…キャストの豪華さがそれを物語ってますが。 アンサンブルに至るまで、何処かで見たことのある人ばかり=ミュージカルでキャリアを積んでいる人ばかりでしたから。
それでも尚且つ、劇場から出る時などにメロディを口ずさんでいたり…。(///)
しかも、『まともな家庭(うち)』とか…(この場面は楽しそうだから混ざってみたいので)『影を逃れて』とかもすごく好きですが、『何処だ、モーツァルト!』とか…無意識のうちに口ずさんでました。(^^; やはり、インパクトのあるシーンの歌を口ずさんでしまうことが多いですね。 でも、観た後に口ずさむことができないミュージカルほどつまらないモノはないと思います。
観るたびによくなっていったり、短期間の間に変更箇所があったり…ナマモノならではの臨場感とか…これだから観劇は止められません。
そして、夜は『マクベス』。 何度目かの蜷川版シェイクスピア。 見慣れた舞台装置の数々。使いまわし…というのは言葉が悪い気がするほどの様式美を醸し出してました。多分、今のような間隔で観劇するより、違う演目を何日間か続けて観た方が舞台装置の様式美が生きるんだろうなとか思いました。 この人こそ、あたりはずれが大きいので、観劇の際には慎重になります。 しかし、それ以上にムカツクのが…
また名古屋飛ばしかい!!
ってことです。デフレが加速する世の中、劇場が閉鎖になったり、東京公演しかなかったり、地方在住者には厳しい世の中になってます。 元気のない時代だからこそ、舞台からパワーを分けてもらいたいのにね。
ま、それは蜷川さんに限ったことでないのでともかくとして、今回の『マクベス』はややあたりといったところでした。
毎回思うこと…シェイクスピアは長台詞が大変そう。しかも早口でまくしたてるようなというか、畳み掛けるようなというか…そういう台詞が随所に出てくるんですよね。でも、それだけに観る方としては見所満載で楽しめるのですけど。 シェイクスピアは本で読んではつまらないけど、舞台で観るには非常に面白いと思っているので。
マクベスの唐沢さん…『big!』で観たときは稚気に溢れる役どころで楽しめましたが、今回は…ちょこっと荷が重いような気がしました。この人は大河でもああだったので(笑)、奥さんの尻に敷かれる旦那さんのイメージが固定されてしまいましたが、コメディの方があっていると思います。 シリアスなストレートプレイをやるにはちと薄っぺらいところがあるのが気になりました。持ってる雰囲気はいいものがあるのに、どうも役に馴染みきってないところがあって…。
驚いたのがマクベス夫人の大竹しのぶさん! 蜷川さんの演出はいつも通路を利用するので、通路脇の席だった私の真横を通り過ぎていったのですが…TVでみるよりも綺麗でした。 年齢がいってしまっているのに(思いきり失礼)、可憐というか…かわいいというか…大竹さんのことを『天才少女』とか言っていた映画監督がいて、その時は『はぁ?』などと思ったモノですが、間近で見てみると…納得しました。 それなりに、首などには年齢が出てしまっているのですが、お顔は綺麗でした。 さすが女優!…ってカンジですね。 マクベス夫人は毒婦のイメージが強かったので意外な配役でしたが、夫を叱咤するシーンなどはなかなかよかったので、この方と他のマクベス役で観てみたいです。<再び失礼(^^;
あとは、勝村さんが病気だか怪我だかでキャストが変わってしまっていたのが残念でした。代役の田村さんもいい味を出していたのですが、それだけに勝村さんでも観てみたかったというか…。(^^;
しかし、今回一番気になったのがバンクォー! 六平直政さん…すごい迫力でした。血塗れで殺しまくるシーンは目が釘づけ! 唐沢さん…ヤバイくらいに霞んじゃってました。 この役は…他の方では想像ができなくなるくらいにはまってました。
一部、『これはどうも…』ということがあったのですが、『マクベス』は今まで観た蜷川シェイクスピアの中でかなり上位にくるくらい面白かったです。 …名古屋でも上演してほしいなぁ。
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