| 2003年11月29日(土) |
NINAGAWA『ハムレット』 |
チケットを目にした時からずっとどきどきしていました。 …だって、X列だったから、後ろの方だと思ってたのに、座席番号を確かめたらステージの裏側っぽかったけど、端ではあるけれど、最前列みたいだったから…! 芝居が始まるまで、めちゃくちゃ期待して意気揚揚と最前列に座ったのに「お客様、こちらの席は違います」…てなことを言われたらどうしようかと思ってました(笑)。 帝劇や四季劇場の席なら自信を持って「最前列!」って言えるのですが…慣れない(苦笑)シアター・コクーンで、しかも従来の概念を打ち破って、円形劇場でもないのにステージの四方が客席に囲まれているとくれば、不安になります。
…その割りには最前列っぽいってわかった途端に、もともとの予定をずらして東京まで飛んでいったのですけれど。 嗚呼、「予定がブッキングしちゃったから誰かにチケットを譲るかもしれない」といっていた私はどこへ…。(^^;
で、「お客様、こちらの席は〜」などと言われることもなく、本当に最前列でした。 井上く〜ん、ありがとう〜!これからもよろしく〜!(笑)<Bambi席なので。
で、そうまでして観てきた『ハムレット』はどうだったかと言えば… 煙かったです(苦笑)。劇場に入ったらなんだか煙っていると思ってたのですが、わざわざスモークを焚いていて、しかもそれがステージの脇から出ていたものだから、端の席の身としては…煙たかったです。最前列は美味しいけれど、こういう弊害があるんですよね…。でも、そんなことを差し引いても余りあるほどの素晴らしいお席でした。(*^^*) 四方が客席に囲まれた真中にあって舞台には金網が貼られ、その中を役者が出たり入ったり…と聞いていたのですが、実際に見るとやはり驚きは隠せません。 金網が何がしかの境界を表しているようでも有り、それが壁でなく金網なのは演技やヴィジュアルの問題ではなく、精神の境界線を表しているからなのでしょうか。 それでもって、2幕になるとそれが撤去されてしまうのは、皆、あれこれと混乱の中に巻き込まれるから…?
もういまさらストーリーについては何も語りませんが、訳は世田パブ版と同じ河合さんのF版でした。…私は訳は前の松岡さんのものの方が好きなんだけど…。 今回、ハムレットにレアティーズ、フォーティンブラス…それぞれにタイプが違っていて、ポスターや雑誌を見ただけでもヴィジュアル的には非常に期待できそうだと思ってました。オフィーリアは鈴木杏ちゃんで、井上君贔屓を差し引いて客観的に見ても、男性陣のが華やか! でも、若い子が多いだけに学芸会っぽくなったらいやだな…とは思ってましたけど、まあ鑑賞だけでもいいかな…って失礼なことが頭を過ぎったのも確かでした。感想は…
私はこういう『ハムレット』が観たかったんです!
総評で言えば、世田パブハムレットの時のが笑えましたが、(…セットの高さがあったので首が痛かったけど)同じ訳を下敷きにしても随分と趣が違ったので、その点では比べてしまうことが失礼なほどにどちらも楽しめましたが。世田パブ版はちょっと毛色の変わった『ハムレット』だという印象が残る。しかし、演出的にはあちらの方が観やすかったと思います。 蜷川版はいつも客席通路すらもしっかりと使用するので、あちこちから役者が登場して後ろの席でも舞台と近い気がして非常に楽しめるのだけれど、今回は大まかに6箇所程度のところから役者さんが出入りしていたので視点が拡散しすぎて、役者の良し悪しは最初の一言で舞台の出来は決まるものなのに、肝心の出の場面を見逃すという弊害があった。 特に、初めて観る役者さんもいたから、登場の場面もしっかり観たかった…。(;_;) 特に、フォーティンブラス……登場の場面が見どころな役じゃないですか…。ま、背は高く見栄えはいいけど、学芸会が抜けてなくてつつころばしの2まいめ〜て感じでした。 藤原君、井上君、杏ちゃんの3人が若い割にはそれなりだったので…ちょい落ちかげんも目立ったのですが。
また、同じ蜷川版でも以前に見た市村ハムレットが決して面白くないわけではなかったけれど、不器用で、うだうだと思い悩む不安定さが必要不可欠だというのが私の中のハムレット像なので、やはりハムレットは若い方がいい。
藤原ハムレットは若いゆえの不安定さが出ていてとてもよかった。 藤原君はあまり好きではないし、魂も抜かれたりしなかったけど(笑)、悩んでいる時の沈んだ表情はぐっときました。…こういう表情も若い時しか持ち得ないもので、多分『今』しかできない表情なのだろうと思う。 また、TVや映画じゃあまりわからなかったけど、結構背が高かったんですね。ああいう可愛い顔してるし、デビューした頃のイメージのままだからあまり身長はないかと思ってましたが。180くらいはありそうでしたので舞台映えしてました。(…どうやら靴のせいで、実際はもう少し低いらしい) 間近で観ると見た目よりも目や手の演技がいいですね。 しかし、『悪事はいつか暴かれる(?露見する?)』と…私の方を見ながら言うのはやめてください。(T^T)心に疚しいことがある身としてはその台詞が突き刺さります。…そんなに邪悪な眼で観てたんでしょうか。<しょぼしょぼ〜ん どうせなら笑顔の時にこっちを見ていてくれればよかったのに…。
ま、それはいいんですが…スタートが『身毒丸』だけあって台詞も明瞭、立ち姿も綺麗だと思うんですが、やっぱり台詞に翻弄されているという感がまだ抜けません。 まあ、ハムレットだけでなく、井上レアティーズも台詞に翻弄されてましたし、ベテランの西岡クローディアスですら何箇所もかんでたくらいですから、実力の真価が問われる恐ろしい舞台だともいえるでしょう。 シェイクスピアが演じる側にとっても観る側にとっても何度でも上演して欲しいと思うのはその度に翻弄されるから…どれだけ重ねても満足するということがないのでしょうね。シェイクスピアは本で読んでも面白くない。だが、舞台になると、この上もなく面白いと思える。 蜷川氏も言ってます。『何度やってもねじ伏せたという気がしないから何度も挑戦したいのだ』…と。 確かに、そうなのでしょう。 だから何度、誰の『ハムレット』を観ても、またふらふらと観にいってしまうのでしょうね。
多分、藤原君も『今』はまだ翻弄されている…でも、このまま舞台中心の仕事をこなしていけば、多分…5〜10年後には日本で一番見応えのあるハムレットを演じることが出来るのではないかと思う。TVや映画が悪いとは思わないけど、時間に追われながら、ちまちま編集でいいところを寄せ集めるドラマや映画より、舞台の方が真価を発揮できるタイプだと思うので。
オフィーリアもまあ、よかったんですけど…小夜子だよ。小夜子(@『6番目の小夜子』)のままだ…可愛くないとは言わないけど、上手くないとは言わないけど、健康的過ぎてパパりんが死んだりしたくらいじゃ狂いそうにないです…。オフィーリアよりはマリア(@『ウエストサイド物語』)タイプ。 可愛いんだけど、芯はビシッとしっかりしてそうなかんじで、オフィーリアの儚げな…というか危うげなところが感じられなかった。 芝のぶちゃんの方が色気あったな…とは言ってはいけないことなのでしょうか。 それでもやはり気になったのは、ハムレットよりもお兄ちゃんと恋人っぽく仲よし…この兄妹は…この兄妹は………(ーー;
ヨーロッパの…しかもお貴族様の兄妹関係って…一種、微妙なものがあるようですね。 でも、今まで観た中で一番可愛らしく微笑ましい兄妹の様子でした。篠原涼子ちゃんの時もお兄ちゃんとデキてそう…と思い、芝のぶちゃんの時なんか、思いっきりデキてる!…と思った。しかし、今回はそんな感じまではいかず、お兄ちゃんと戯れる場は羨ましい…以外のなにものでもありません。 これは杏ちゃんが健康的だったおかげだと思います。
ふと、観劇中に思ったことは…杏ちゃんにはジュリエットをやってもらえたら…原作のままの13(だったかな?)の初々しい演技を観ることが出来るかもしれない…です。 オフィーリアはその後でもいいよね…という気がします。
レアティーズは役柄的に清冽な役ですが、井上君のキャラクターにうまくはまってました。 ただ、やはりミュージカルの子だと思うので…歌がないと物足りない感もあり、台詞だけでいっぱいいっぱいになってるのがありありとわかって役がこなれてない感がありました。 まあ、それは出演者の誰にも言えることですが。 …やはりムズカシイんだよ、シェイクスピア。(ーー; まあ、これから歌だけでなく演技もがんばってね。 死んだ後のお腹どころか肩まで動いちゃってるのはまずいと思うから。(藤原君もだけど…) それにしても、最初…最前列だったけど、井上レアティーズはステージの反対側にいて、あまりこちら側には来てくれなかったので、ファンクラブ席のクセになんで井上君がよく見える席じゃないんだ…と不満げでしたが、2幕になってそんな思いは吹き飛びました。 2幕でもあまり、至近距離には来てくれない。 でも、クローディアスに剣を突きつけたり、ハムレットとの試合の場面では一番かっこよく見える側だったと思います。 流石、ファンクラブ席…とりあえず、来年も更新しておいてよかった〜♪(^o^)
さて、『ハムレット』といえば悪役も大事な役ですが…西岡さんは某警部より悪役をやってるときのがお似合いなので、さぞかし面白い舞台になるだろうと思ってましたが…悪くはないけど思ったほどでもなし(苦笑)。 それも単に台詞をかんでばかりいたから。素人にもはっきりわかるほど台詞をかんでしまうのはまずくはないでしょうか。しかも、結構クローディアスの見せ場でかんじゃってますよ。それさえなければねぇ…。 とはいえ、ねっとりとした感じはクローディアス以外の何者でもなく…高橋ガートルードとのキスシーンがあったのですが、キスシーンがこんなに恥ずかしかったのは初めてでした。ねっとり感倍増。年の功は伊達じゃない…て感じなんですよ! 王妃を金網に押し付け軽く抵抗しようとした手すらも押さえ込み、篭絡してゆく…あれはまさにそうとしか呼びようのないものでした。 また最前列だったし、席に近いほうで思い切りかましてくれたので、どきどき…。 そりゃ、ハムレットこんなのをうっかり見せられたらいやだよ〜反対するよ〜(><)…と激しくハムレットに味方したい心境でした。
あと、ガートルード王妃…とても色っぽいです。TVとかで見てる分には地味な役どころが多いので、華やかさに欠けるかとも思いましたが、全然そんなことなかったです。実物のが綺麗…。また肌が綺麗だったんですよ!<どこを見てる(笑) 北海道生まれだけあって真白な肌…そりゃ、王位に加えてこの王妃様もついてくるとなれば…毒を盛るくらいするよね…って思えてしまうから不思議! この人の肌を見た後では…杏ちゃん…もう少し肌のお手入れに気を使おうよって思わずにはいられない。
後は気になったのが…旅役者の中でスキンヘッドの人がいて…観たことはあったんだけど、名前が思い出せない…と悶々としてたんですが、劇中劇のとき、ヌードで出てきた姿を見て思い出しました! …井出らっきょやん!! この人はいまだに脱いでるんですね…女と違って男のヌードは金にならないって言われますが、ちゃんと芸になってるからすごい(笑)。 しかも、いまだにヌードになれるほどには体を維持できてるってことでもありますしね。 しかし、TVと違って舞台では都合よくモザイクが現れないため、真中には角がついてました(爆笑)。 この角から毒を取り出し、王様の耳に垂らす…毒ということを差し引いてもなんだかとってもいやん(><)な光景でした。 …角の下には肌色Tバックを穿いてたんですけどね…まあ、なんとなくね。(^^; でも、そういうキャラクターとは裏腹に墓掘りもやってたんですが、この時はごくごく堅実な演技でした。たけし軍団って見た目より器用な人が多い…。
それから、たけし軍団といえばグレート義太夫さんもいらっしゃいました。 この人はほんとにごくごく間近で見てしまいましたが、暑苦しそうな衣装だったので、汗だくだくの…至近距離から臭ってきそうで…これまたいやん(><)な感じでした。 同じ汗でも…藤原君のは一生懸命やってるぞ〜な感じで微笑ましいのに(笑)。
長くなってしまったのでそろそろ切り上げることにして、最後にこれだけは…
ラストシーンは皆殺しではありませんでしたよ!
前回の蜷川版『ハムレット』でこれがいちばん不満だったので、皆殺しにされなくてすんだだけでも…嬉しかった。 舞台が変わっていることのほか、役者さんの演技については総じてスタンダードな演出だったので、ほっとしました。 こういう『ハムレット』ならまた喜んで観にいきたいです。 …ということで、次回は12/13に(笑)。
でも、これってば東京以外ではやらないのかな? コクーン以外ではやれないのかな?
| 2003年11月27日(木) |
『そして誰もいなくなった』 |
今週になってから、検索から訪れてくださる方が急増してますが…関係者の方はスルーして下さい。 関係者でなくても、出演者等に関して熱い思い入れのある方もスルーして下さい。
特に他人の与太った感想に対して警告と称した嫌がらせをしたり、�△舛磴鵝弔覆匹濃�しものにするような方は即刻リターン! 『そして誰もいなくなった』…2回目の、今度は地元の名古屋での観劇でした。 2回目でもそれなりに楽しめましたが…やはり、犯人がわかっていると『この人が犯人!』ってビシッと指をさしてみたかったです。 一度、ドラマや小説の探偵みたいに『あなたが犯人です』びしっ!とかってやってみたいんですよね。<憧れ〜(^^) ま、それは我慢しましたが…だって、今回は…というか、今回もファンクラブ席なので、周りはリピーターばかりだし(笑)。
以前よりは役者さんたちのテンションが上がっているようで…でも、決してそれがいい方にいかないのがなんとも複雑な気分でした。 出演者が個を押し出す人ばかりの場合、人数が少ない舞台の方が不協和音をありありと感じ取ってしまいます。 クリスティはアクの強いキャラクターで物語を引っぱっていくところがあるけれど、ああまで個を強調されるのはどうかと思います。 やはり、そういうところから綻んでいるからラストがさらに破綻…。
この舞台を観に行って思ったことは演出、脚本、役者…このどれもが歪な舞台は敬遠したいということ。 いつもはミュージカル観劇が多いから多少、脚本がチャラくってもそんなには気にはならないものだけど、ストレートプレイは…ダメでしょう! いくら、原作も穴だらけのクリスティだからといって脚本はさらに穴だらけになっていいというものではない。舞台という制約上、忠実に原作をなぞることは無理かもしれないが、それでも、あそこまで嘘はダメダメ…だって『そして誰もいなくなった』じゃないから! しっかり、生き残ってるじゃなーい!(ぷんすかっ) いくら役の上でのこととはいえ、祐一郎さんには死んで欲しくないけど…匠さんとのロマンスもあったほうが楽しいと思うけど、あれならまだ原作のとおりに死んでしまったほうがよかったと思うのは私だけだろうか。 原作のままの終わり方では後味がよろしくないのはわかるけど、現実から逃避したい為に舞台上ではそれ以上にドラマティックなロマンスが求められるのだとは思うけど、あんな、とってつけたようなラブシーンで終わるのは馬鹿馬鹿しすぎます。 必然性があれば納得はする。…けれどもそうではないご都合主義だから舞台全体が白々とした印象しか残らないだろう。 祐一郎さんとはいえど、匠さんとはいえど、最後に生き残ってしまったら!
タイトルがとっても嘘つき〜!嘘つき〜!嘘つき〜!
また、演出もそれをカバーするものではなく、馬鹿馬鹿しさを助長するものでしかないのは犯人役のあのキャラクターが破綻しているところだけとっても一目瞭然。 …何のためにアームストロング医師が『狂気とは静かなもの』と言っているのだか。 あの犯人像はきわめて正常な人間の偏見で見た狂気の人間であって…真に迫った狂気の人間ではない。狂人は自らを狂人とは思っていないまま常人の理解の及ばない域で常識を逸脱する…だからこそ狂ったというレッテルが貼られるのだ。 狂気とは静かにひたひたと忍び寄るものであって、高笑いしながら登場するものではない。 途中まではほんとに出演者と一緒になって疑心暗鬼になっていくことができただけに残念というか、あの哄笑で興醒めだ。 おそらく、1幕だけなら面白い脚本を書くことができる人は多いだろう。しかし、心に残るような面白い脚本を書くことができる人は2幕3幕…ラストがうまく収拾できる人だと思う。
いろいろなレビューで叩かれてましたが、私はそれほどこの芝居自体を悪いものとは思っていない。(祐一郎さんが出演しているからというだけでなく…!) だが、おそらくそれらのレビュー以上に毒を吐いてるのが私だろう…それも、あのラストゆえに。あの犯人像ゆえに。 原作や映画にそれほど強い思い入れがあるわけではないが、それでもあれはない! あんなキャラクターにはせずに、もっと前半のテンションのまま静かな笑みを覗かせていたほうがより不気味さと狂気とが強調されたのではないかと思う。…それができないような役者なら観なかったことにして一言も触れずにおくのだが、それができない役者だとは思えない。思えないけど…やりたくないと言われてしまえばしょうがないのかもしれない。でも、観る側にとってはあんな犯人は失格!
『そして誰もいなくなった』自体はまた観てみたいけど…今度はアクの強いだけのキャラより全体の雰囲気を、妥協しまくるだけで工夫がもう一息足りない演出ではない舞台を希望します。
祐一郎さんが出演するストレートプレイだから、過剰な期待はしていなかったけど、それさえなければ…もうちょっと好きな舞台になっていたと思う。 観終わった後に残ったのは冷め遣らぬ興奮ではなく、どこか白々とした気持ちだったので、どこかで祐一郎さんが歌う一曲のためにチケットを買った…ような気がしてならないのも事実だから。<どうせ私は『歌の祐一郎』に魂を抜かれてるさ〜!
どこの場が一番楽しかったかと聞かれるならば…カーテンコールと答える私。 (^^; 祐一郎さんに花束を渡そうと駆け寄ってきた人がいて、祐一郎さんはそれを受け取ったと同時に匠さんにお花をあげてしまいました(笑)。 お花をあげた方には申し訳ないけど…あれが一番笑えました。 匠さんの困った顔はキュートでしたね。
以前に聞いた、鴻上尚史さんが舞台初日に楽屋に届いた大量の花を見て、『花より金をくれ』と言ったというエピソードを思い出しました。 あれがおひねりだったらちゃっかり受け取ってくれたのでしょうか?…なんて思いながら。(^^;
ちなみに、この間と言ってること違うじゃないか…とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、この間のは好きな部分についても語ってた。今回は…回数を重ねたのに、よくなるどころか落ちてると嘆いてる部分だとお思い下さい。
『十二夜』…昨日に引き続き、またしても開演前には『携帯切ってねソング』(勝手に命名)がナマ歌で流れました。最初、何のパフォーマンスかと思って楽しみにしてたのに。(『シンデレラ』の時は王子様を探してたから、またそういうのかと思った) …そうだね、悪名名高い帝国劇場だものね。<失礼だけど、おばちゃんたちのマナーの悪さは目に余る! でも、これって『十二夜』の時しか使われないのかしら? 今後もずっと帝劇の『携帯切ってねソング』(勝手に命名)で使われたらいいのに…。 『十二夜』でしか使われないなんて、もったいないよね…。ついでに2番で上演中にジュース飲まないでとかズズッとすすらないでとか、3番で飴の包みをがさがささせないで…とか、延々続けてくれないかしら。
マナーの悪い客が撲滅されるその日まで(笑)。
ま、それはともかく、念願の『十二夜』!しかも、ミュージカルですよ! ああ、あちこちのアンケートで『十二夜』が観たい…と、しつこく書き続けた甲斐がありました。ああいうアンケートってちゃんと見てくれてるんですね!(感動) じゃあ、次は『ジェーン・エア』と『プロデューサーズ』をお願いします(笑)。
初演だからどうかな〜と思いつつ、あの出演者の豪華さかげんは何なんだ…と思いながら、観に行ったのですが、大当たりですよ!すごく楽しい〜!(*^^*) 嗚呼、呪われた演出家でないということはこれほどまでに楽しいものか。 でも、ちょびっと難を言わせて貰うのなら…シェイクスピア作品はあの畳み掛けるような台詞群に圧倒されてしまうのが常なのですが、ミュージカルだからそれがなくって、初心者にはわかりやすいだろうけども、シェイクスピア好きには物足りない結果になってたと思います。 あの台詞群を歌詞にもうまく生かせればよかったんでしょうけど…流石にそこまでは難しいですよね。(『キス・ミー、ケイト』も畳み掛けるような台詞はなかったけど、あれは劇中劇が『じゃじゃ馬ならし』で、直接的にはシェイクスピアと言っていいものかどうか…(^^;) 最近、ようやくあの畳み掛けるような台詞を楽しめるようになってきたから、なんだか物足りない気がしてなりません。<あれば余ってるような気になるものなのでしょうが。
しかし、そんなことを差し引いても!楽しかったです。面白かった。 ミュージカルというよりは某ねずみのマジックキングダムのショーのよう…ではありましたが、ダンサブルで衣装も出演者もゴージャスだし、楽しかったです。 『こういうのがミュージカルの醍醐味なんだ!』っていうのを充分に味わえた演目だと思います。 キャストはすごい…いくら初演だって言ってもこれ以上はないくらい力の入ったキャスティングだと思います。東宝の『この作品は絶対に失敗させるもんか』っていう意気込みが透けて見えました。<…でも結構、チケットが余ってたみたいですけど〜♪〜( ̄ε ̄;)
ヴィオラ(シザーリオ)に大地真央さん…ヅカ時代からファンだった方にはたまらない役でしょうね。清冽な男装姿に加えて優雅なドレス姿まで観れるのだから。 ただ、真央様音階とでもいうのか…『ローマの休日』や『風と共に去りぬ』と音の上がり方が同じ…なんで、どこかで聞いたような印象が拭えない。それが一本調子で平坦な作品に成り下がってる原因でしょう。 真央様はそんな気を使ってもらわなくちゃできないような方ではありませんよね? 中盤で綜馬さんと踊るシーンはひらひらと美しい一対でしたが…真央様が早変わりするまでのダミーの方のが胸が大きかったので、こっそりと笑ってました。(^m^)
ヴィオラの双子の兄のセバスチャンに岡幸二郎さん…『十二夜』における一番の醍醐味は双子の入れ替わりでしょうね。 『いくらなんでも岡さんと大地さんが双子なんて無茶だけど、舞台の上ならそれもありか…』という程度でいたのですが、ある場面を観た時に大きく納得しました。 それは岡セバスチャンが『僕の妹なんだから美しいに決まってます!』って言い放った時。(細かい言い回しは違っているかもしれません) その前に大地ヴィオラが男装して綜馬公爵(笑)に仕官しようっていう時に女のままだと公爵に『いいえ、言い寄られるに決まってます!』ってきっぱりと言い放った時の様子をリプライさせていたかのような場面だったのですが、その時に『外見で双子ってのは難しくても魂の双子としてなら充分だ』って思ったものです。 …可笑しいよ、岡セバスチャン。 …黙って立ってればいい男なのに。 …しっとりと歌っている時はとても素敵なのに。 でも、そんなあなたが大好きです(笑)。 それと同時に大地さんと岡さんだからああいうキャラクターを作れたんだろうな…ということもよくわかって、やはり今のミュージカル界にはどちらも必要なんだと実感しました。 ただ、ネームバリューばかりが先に立つような舞台にはしてほしくはないけれど。 しかも、双子だから岡セバスチャンと大地シザーリオは同じデザインで微妙に違う衣装を着てらしたのですが、衣装の細かな模様までも見える席だったせいもあって…じっくりと見た衣装は…何げに大地シザーリオの方がお金かかってる気がする。 いや、しかし…岡セバスチャンの方が布はいっぱい使ってるし、一概にどちらの方がお金かかってるとは言えないかもしれない。 でも、1メートルあたりの値段はきっとあちらの方が……(^^;
いやいや、そんなことばかり考えていたわけでなく、感動的な双子の再会にほろりとしてましたとも。 笑うところでは思いきり笑わせてくれて、ほろりと感動も忘れない…実に素敵な作品ですよ。
オーシーノー公爵に鈴木綜馬さん…長い髪にお髯姿。もういい加減お髯もなれたので、言うことなんてありませんが、観るたびに『この歌声のために劇場に来ているのね…』と思わずにはいられません。 この方は総じていい役に恵まれているというか、そういう役ばかりを選んでいるというような印象がありますが、今回もそうでした。…美味しい役ですね。 大地さんとの掛け合いで笑ってしまいましたが、コメディなんだからそんなに照れずに馬鹿になっても平気なのでは…と思う場面もあり(笑)。 …そういえば、『チャーリー・ガール』に続いてまた愛華さんに振られる役でしたね。 一路さんにも振られてばかりで、『キス・ミー、ケイト』でも最期はああだったけど、序盤から振られ男の印象が強かった…今度また『エリザベート』で振られちゃう役だし…こういうのって続いちゃうものなのでしょうか? いい役にはあたっても、振られ役ばかりなのって気になりますね。 …プライベートでそうならずによかったですね。<奥様はとても美人(^^)
伯爵令嬢に愛華みれさん…兄の死に沈む伯爵令嬢とのことでしたので、しっとりな役柄なのかと思って、チャーリーの快活なあの役が好きだったので、あの綺麗な足を見ることができないのかと思って残念でしたが…しっかりとダンスシーンがありました! いや、綺麗な足だとかいってますが…そういう趣味な訳ではないです。 ただ、それもひとつの見どころだと思ってるだけで! やはり、お楽しみのツボは押さえてくれている方が嬉しいし、ミュージカルにダンスは欠かせないと思ってるだけです。
伯爵家の執事、マルヴォーリオに上條恒彦さん…厳格な役どころで他の人が騒いでたりしていてもピシッと舞台を引き締めてくれますが、コメディだからそれに留まらないのです。間近で聴くと迫力のある声なのに、可笑しかった…。カーテンコールの時まで不機嫌そうでした。何かいやなことでもあったのか…それとも、この執事の役に徹したままなんでしょうか?
道化師に川崎麻世さん…前に観た人から『この役は突き抜けてるよ』って聞いていて、どういうことなのかイマイチわからなかったのですが…納得しました。 すごく楽しそうに生き生きとして舞台に立ってらっしゃいました。 確かに『突き抜けて』ました(笑)。
猫に本田美奈子さん…なんだか話の流れの中で猫はいらない気がします。 これは、猫が綜馬さんに可愛がられていたからという理由では決してなく! 道化がいるんだからそれで充分じゃん…という気がする役どころなのです。 とはいえ、本田さんの歌声も美しく、いい曲を貰っていたのでそれを削って欲しくはありませんが。 ちょっと声が細くてスタミナがなさそうだとは思うけど、まあ…お臍を出して歌ってた頃よりは今の方が好きですが。でも、役柄的に消化しきれてないので…あってもなくてもさほど変わらない役柄…という印象の方が強くて、存在の意味を見つけ出せなかったのが残念。
伯爵令嬢の叔父に安崎求さん、その腰巾着フェビアンに治田敦さん、伯爵令嬢の求婚者に山形ユキオさん、伯爵令嬢の侍女に鷲尾真知子さん…などなど面白い方ばかりでした。この方たちが集まった場面というのはとにかく笑える! 役柄的な面もあるんだけど、それぞれが面白い! やはり、コメディって、巧い下手が一番にわかるから、こういった巧い方にこそ、コメディはやってもらいたい…そう思いました。
しかし、アンサンブルの多いこと…ここまで多い意味はあるのかと思いながらも、総勢50人の舞台は見応えありました。…でも、普通は40人未満だよね。(^^; 『タイタニック』でも出演者が多いと言われていたのにそれ以上か…すごいなぁ。
最初、強引にシザーリオに迫る女領主は大地さんで、シザーリオが愛華さんだと思ってまして…(^^;…その役柄が逆だと知った時は自分の考え違いに眩暈すらしたものですが…それはそれで観てみたかった気もします。 あの脚本では無理でしょうが、あのキャストなら逆でもいける!…と信じている。
ちょっと、テーマになる曲のパンチが弱いと思わないでもないと思うけど、綺麗で繊細なメロディラインが紡がれていました。すぐに気に入った私は幕間に早速CDの申込をしました。 …綜馬さんの登場の場のソロの曲が好きなんです。 といいながら、もう一度聴きたいと思ったものは『ダンス、ダンス、ダンス』でした。でも、劇場を出るときに頭の中をぐるぐると回っていたのは『メッサリーン』! 全体的にいいんだけど、綺麗なメロディラインなのに『四重唱』としかつけられてないのが不満。 そりゃー、どうしようもないくらい的確なタイトルですけど、なんだか味気ない…。もう少し、つけようがなかったのでしょうか…。
舞台装置なども、ゴージャスで大掛かりな装置でした。 すごくよく考えてあって場面転換がスムーズだし、船のシーンも迫力がありました。 面白い仕組みなんだけど、あんなに大掛かりなものにされちゃったら中日劇場には入らないかもしれないっていうのが心配の種。最近…この規模なら名古屋でもやれそうとか、これは無理だろう…とか考えながら観てしまうのが悲しいところです。 でも、きっと梅田ではやれるだろうから今度観るのは梅田かな…とか考えてる自分がいた(苦笑)。 でも、ほんとに近年観たオリジナル・ミュージカルの中ではかなり上のランクに来るくらいに面白かったし、好きになりました。
絶対に、また観たい演目ですよ、これは…!
| 2003年11月08日(土) |
『そして誰もいなくなった』 |
まず、驚いたこと…開演前の携帯を切るように…っていうアナウンスが祐一郎さんと匠さんのコミカルなアナウンス劇で始まっていたこと。 ………最近は、ごく普通のアナウンスじゃ聞かない程、非常識な人間が増えてるんですね。 しかし、それでも携帯の電源を切らない馬鹿はいるし、コンビニ袋を持ち込んで、上演途中にがさがさと音をたてる非常識人もいる。 もういっそ、入り口で強制的に携帯の電源をOFFにさせるだとか、ビニール袋の持ち込みは却下するだとかの処置はして欲しいですね。
いくら、場内飲食禁止じゃない場合でも、上演中にビニール袋から出してパックジュースを飲むのは周囲の人に迷惑です! しかも、最後の最後まで飲もうとしてズズっと音をたてる厭な人間がいた! そんなことが許されることかどうかわからないような人間は劇場に近づかないでください!
咳は…季節柄どうしようもない部分もありますので大目にみますが、きちんとハンカチなどで抑えるように!!…と美輪さんも仰ってました。 もう少し、常識の範囲と節度を照らし合せて欲しいものです。
というところで、本題に入りたいと思います。 『そして誰もいなくなった』…ミステリ的に見てこの作品は魅力的題材がふんだんに盛り込まれているが、そのトリックとなるとイマイチ大味であると言えなくもない。それはこの作品に限ったことではなく、クリスティ全般として言えることであるが…。 クリスティ作品は非常に魅力的な舞台設定ではあるが、叙述トリックということになるとアンフェアだと言われる声も高い。 確かに、私自身も幾つかの作品でクレームをつけたいと思ったことはあった。 それは翻訳家というフィルターを通す所為もあるのだろうか…いや、それだけではない。 クリスティという人は大胆不敵な事件を創作することに長けてはいるが、細かいところではちょっと抜けたところのある人なのだと思う。 あまり性格がよろしいとはいえない読み方だが…事件のメモをとり、きちんと順を追っていきさえすればロジックの穴が見つかるからだ。もちろん、推理小説を読む楽しみというのはロジックの粗探しをすることばかりではない。 読者を毒者に変えてしまうほど魅力的な設定とアクの強いキャラクターに引張られてぐいぐいと物語の中に引き込まれていくので、その点では十分に楽しませてくれる作家だといえる。しかし、クリスティ作品の場合はロジックの穴が実に大きかったりすることが少なくない。だから、事件が終結を迎えた時にそれが腑に落ちない読者も多いのではないだろうか。それ故に何年にもわたり、クリスティはフェアかアンフェアか…論じられることが多いのではないかと思う。
犯人はAであると語る。一時、Bが犯人であると疑われるが、アリバイが立証されて無罪放免。しかし、解決してみれば犯行時刻に犯行可能なのはAとしておきながらもよくよく読みこんでいけばCのアリバイもない事がわかる。そして、動機の面で言えばAよりもCの方が濃厚なのではないかと思う動機を持ちうることがある。 どうして、犯人はAでなければならないのか、Cではない理由とは一体何なのか。 一時的にCを疑う者はいても、物語の流れはよってたかってBであるかのように疑惑を向け、Cはフェイクの役割にすらならない…その理由付けが希薄であり、理論が強引で乱暴であることがままある。 解決の場を読み進むうちに『ちょっと待て!』と言ったことが何度あることか。<実際に思わず声を出したりしたこともあって電車の中だと恥ずかしい思いをする。 ただ、クリスティ作品はその舞台設定と息もつかせぬ展開で、自分が物語の中にはまってしまったような錯覚に陥り抜け出せないこともある。そして、それこそがクリスティの技量であり、魅力でもあるのだが…… 『もうちょこっと穴をなんとかしてくれよ〜!』と思わずにはいられない。
さて、今回はそんなクリスティ作品が舞台化された。 今までにも『マウストラップ』や『検察側の証人』なども舞台化されてはいるが、観たい観たいと思いながらもスケジュールと予算の関係でなかなか実行に移せずにいた。しかし、今回は祐一郎さんが出ると聞いたからには見逃せない! しかも、名古屋公演もあるくせに新宿・シアターアプルまで行ってきました! …だって、名古屋公演まで待てなかったというより…名古屋公演3回しかないし! いや、まだ名古屋飛ばしをされないだけマシなのかもしれないが、それでも……しかも月末…なかなか厳しい日程じゃないか…(−_−;ということで、じゃあ、東京も…!ということになりました。<…でも、大丈夫!同じことをしている人はいるから。<同県に住みながら、東京や大阪で会う回数のが多いってのも問題な気もしますが…。
『そして誰もいなくなった』に祐一郎さんが出演すると聞いたのは随分前のことで、『祐一郎さんだからミュージカルなの?』…なんて思ったりもしましたけど、やはりストレートプレイでした。 共演者を見てある程度は覚悟してたんですけど、祐一郎さんに今ちゃんも匠さんも沢田さんもいらっしゃるからもしかして…と思ってたんです。 他のキャストもストレートプレイばかりの方とはいえ、芸達者な方が揃ってらっしゃってたので、できないはずはないと思ってました。 でも、金田さんを見て『絶対に無理だろう!』とか思ってたので(失礼)、結構、気持ちは揺れていましたが。(昔よりは巧くなってましたよ〜。)
あとは『また死んじゃう役か』ってことが引っかかりました…(^^;<だって、『そして誰もいなくなった』なんだから。
やはり『歌の祐一郎』はミュージカルの方がいいと思わずにはいられないけど、相変わらず素晴らしい歌声でした。 たった1曲だけだけど、それだけに愛しさが増すようです。 既に観た方…『あれ?』っと思った方もいらっしゃるでしょうが、もう1曲のあれは…楽しかったけど、祐一郎さんも楽しそうに歌ってらっしゃいましたが、人の期待を裏切るのが好きなおちゃめな人だから…。 あれはお遊びと見なしてます。 …ファンの心理としてあれを1曲とは考えたくないです。 …とはいえ、あの曲をいつものようにかっちりと歌われると不気味ですが。
それでもやはり、バズーカが冴え渡ってこその『歌の祐一郎』ですから。でも、せっかくなんだから今ちゃんにも何か歌って欲しかった…。『Drink with me』なんて贅沢は言わないから。(^^;<絶対無理です。 しかし、あそこでいきなり歌い出す必然性ってなんだろう…? ミュージカルでいきなり歌い出された時よりも吃驚しました。
ああ、ストーリーは余りにも有名だけど、この時期、まだ観てない方もいるでしょうから犯人などネタばれするようなことは書けないし、ましてやラストの場がどーのこーのなんて書けません。(^^;
ただ、これだけ…『原作どおりではありません!』
『原作と脚本は異なるラストだ』との情報は聞いてましたが、あそこまで違うとも思ってませんでした。そして、それだけなのに…それだけのことなんだけど、それだけのことが声を大にして叫びたいことでもあるんです。 『嘘つき〜!』って叫びたかったりすることもあるんです。 うう…この辺のことは11/27の観劇後に書きます。 もう、その頃には上演も終わってるし(苦笑)。
本当はものすごく叫びたいけど、検索でぶち当たり放題なので、当り障りのないことだけ…書くことにします。 舞台は帝劇だの梅田コマだのに慣れてしまってるんで、シアター・アプルだと小さいように感じられるけど、そんなに観にくい劇場でもなく、リゾートの雰囲気の漂うセットはよかったです。 やはり、こういったクローズドサークルはしょぼい別荘が舞台では絵にならないですものね! 誰もが一度は訪れてみたいと思うようなお邸であることは重要だと思います。
原作のままだと結構めまぐるしい場面転換があるのでは…と思っていたのですが、転換などはせず、その分、人がめまぐるしく動くことになってましたが、まあまあうまく処理してました。でも、やってるほうは大変だよね。 しかし、場面転換がないので、その分時間経過がわかりづらかったです。
退屈する暇がないどころか、舞台のストーリーを追っていくのでいっぱいいっぱい…というか、いついかなる時も祐一郎さんを追うことに腐心してました。(―_―; しかし、まず舞台を目にしてまずしたことは人形探し。<基本です。 原作ではインディアンボーイズでしたが、舞台では兵隊さん人形になってました。<これ位はばらしてしまってもいいでしょう。(^^; なかなか10個探せなかったのですが、結構、盲点になりながらもちゃんと置いてありました。ストーリーが進行している時もつい人形を探してしまう。 お隣に座ってた方も指を折って人形を数えてるし!(笑)
出演者に気をとられているうちに人形が消えたときの悔しさときたら…目の前で犯行に及ばれた探偵の気分(笑)でした。
途中まではすごくどきどきする作品でした。 本当に誰が犯人か全くわからなくて出演者と一緒に疑心暗鬼になっていく。 観る前までは犯人の名が思い出せなかったのに、舞台が始まった途端に思い出しました。 しかし、『ああ、あの人が犯人…』とは最後まで確信が持てませんでした。 死んでいく順番とかも原作と違ってたような気がしましたし。 だから、『やられた!(><)』って思うことがこういう推理劇の真骨頂ともいえるなら、このお芝居はほぼいいんじゃないでしょうか。
でも、ラストで破綻している…とだけ言っておきます。 そこが腑に落ちない!
しかし、面白かった!結末のわかっているミステリってそう何度も観たいものじゃないと思うけど、この作品はまた観たいと思わせる出来栄えでした。…って言うか、まだ名古屋公演行くし!
いや、祐一郎さんが出てるからってだけじゃなく…(^^; むしろ、出てない方が作品的に成功したのでは…と、ファンにあるまじきことを思っていたり…や、祐一郎さんにストレートプレイをやらせるほうが間違ってるって日頃から正直に暴言吐いてますから。 こうなると、『マウストラップ』や『検察側の証人』を見逃したのが断然悔しくなりました。今度はぜひ、破綻してないラストを観たいものですね。
最後に…あのラストに比べたら、アガサ・クリスティはフェアな人です。
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