表の日記では触れたことがあったけれども、 私は生ハムに凝っていた。
なぜ過去形になったかというと、 贔屓にしていたメーカーが雪印だったからだ。
不正が明るみに出て、 雪印製品が店頭から姿を消した。
ミート事業から撤退するかもしれないという話も。
ひどく残念だ。
何が残念って雪印が不正をしたことではなく、 ただ純粋にあの生ハムが食べられなくなることが。
これは私のただの予想にすぎないが、 和牛と偽った会社は他にもあるはずだ。
社内の上役のほんの一部の人間の決定で行ったことであって、 全社員満場一致でその不正を決行したわけではないはずだ。
食中毒事件で失った棚を、 営業社員達がどんな思いをして取り戻したのだろう。
何が言いたいかというと、 支持した人間だけに処分をくだして、 ミート事業からは撤退しないで欲しいということ。
自分本位な願いだけど、 それほど雪印の生ハムは私の口に合っていたのだ。
食中毒は困るけど、 牛の産地を偽るなんてかわいいもんだよと思う私は、
まともな組織で働いたことがない証拠なのかもしれない。
友人が結婚について難問にぶつかっている。
彼氏が同意してくれないのだ。 よくある話。
稀に例外もあるけど、
大抵は彼女が結婚を望み、 彼氏がそれを渋る。
男性の無意識には、 「結婚時期は男が決める」 とあるような気がしてならない。
一昔前だったら、 男は女を養うという形があったから、 それでも納得がいく。
でも今の時代、 共働きの二人なのにその考えはどうだろう。
二人ですることなのに、 彼女の意見に耳も貸さないなんて。
話し合いが出来る夫婦になれるかどうか。
案外こんなことで判定できるのかもしれない。
最近ダンナの機嫌が悪い。 原因はわかっている。
私がパソコンに没頭しすぎだからだ。
おかげで彼は私から「パソコン」の単語がでるだけで、 顔をしかめるようになった。
パソコン世界の話を共有できないということは、
私の考えていることや、 日々画面に向かいながらやっていることや、 ネット友人達との交流を知らないというわけで、
それを知らないと、 もはや私の3分の2を知らないというわけで、
きっと私はもう、 彼が知っていた頃の私じゃない。
パソコンにこんなにもはまった、 そもそもの原因が、
自分にあるということを、 彼が薄々勘付いているのも、
不機嫌の大きな要因みたいだ。
だからあんなにかまって欲しいって言ったのに。
もう手遅れだよ。 私は私の相手をしてもらえる場所を、
見つけてしまったから。
ぼんやりと生きている。
今まででこんなにぼんやりしていたことなんて、 ただの一度もなかった気がする。
ぼんやり生きることは、 いけないことだと思っていた。
ぼんやり生きている人は、 ナマケモノだと思っていた。
近頃ではこれでもいいと思えてきた。
ぼんやり生きることに、 禁忌の念が無くなってきた。
願う。
これが悪い傾向でないことを。
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