【読書記録】橋本紡「彩乃ちゃんのお告げ」 |
ストーリー:まだ二十代なのに将来に不安を抱えつつも、突然教主さまと呼ばれる10歳の少女を預かることになってしまった智佳子。新しい同居人の彩乃ちゃんとは仲良く生活するようになるが、恋人との関係が倦怠的だったことを自覚して愕然となった矢先、智佳子は不思議な偶然に出会うことになる。(『夜散歩』より)
要は彩乃ちゃんはそういう人物なのですが、彼女の存在が『夜散歩』ではとても小さく暖かくぽっとともった蝋燭の光のような感じで、心地よく読めました。普通の日常なのになんだかわくわくしてくるような、そんな魅力がある作品をかけるのが橋本さんなのだと思います。3つの短編からなるお話ですが、どれもとても読みやすく特に『夏花火』では、小学生の大人への憧れ、そして子供だからこそのつながり方をよく捉えてらっしゃるなぁと感心しました。橋本さんの著書は中高生主人公が多いようなイメージですが、小学校高学年の子たちの恋愛とは違った物語りを書かれたら面白そうだなと思いました。NO.008■p195/講談社07/10
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2008年03月30日(日)
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