【読書記録】「Field,Wind」 |
タイトルどおり、フィールド競技のアンソロジー。青い空と学び舎に鉄棒、そんな絵のカバーがかかっていて、なおかつ副題は”青春スポーツ小説アンソロジー”なので、てっきり主人公は少年少女でさわやかな感じを思い描いていたのですが、見事に違いました。けれど、どれもどこかしらに、はっとさせられるシーンがあって興味深かったです。 ・あさのあつこ 最初の作品なから少年じゃないことにびっくり。でも確かに、これも青春スポーツなのかなと。 ・川島誠 以前読んだ作品とは大分作風が違ってどっきり。こういう作品も描ける方なのですね。 ・川西蘭 個人的には今回の中で気に入った作品。わかりやすくスポーツだなぁと思います。 ・須藤康貴 お父さんの言葉に、はっとさせられました。なるほど。 ・五十嵐貴久 これは、実際にスポーツをやっていたならば共感できるのかもしれないけれど、実際にどうなのかしら?と思ったりしてしまった作品。想像は出来るのだけど…。 ・子手毬るい こういう方法もあるのかなぁとぼんやり思ったのはいいけえれど、現実問題彼女は進学するのかなどと心配が…。アスリートってそれまでずっとそれに打ち込んできたわけで、それでもどうにかなるものなの?とちょっと疑問に思ったり。
そんなわけで、振り返ってみると感情移入しきれていないものが多いようですね。「ばりばり体育会系です!」という入りづらい作品はさすがにないのですが、やはり実体験があるとなしとでは見方が変わってくるテーマだったと思います。しかし、種目は本当に多種多様いろいろと用意してくださっているので、見ているのは楽しいと思います。 川西さんの自転車は、「セカンドウィンド」という本でも展開されているようなので、そちらを追ってみたいと思いました。NO.33■p259/ジャイブ/08/04
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2008年08月10日(日)
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