2004年04月16日(金) ++RIDDLE++ 戦争 |
ゴウと別れた翌日。
その日はゴウも内勤で。
彼が内勤の日は、昼ごはんを食べた後に外でタバコを吸いながら
ふたりで喋るのが日課だった。
私は、ゴウに別れを告げた事でちょっとスッキリしてた。
けど、ゴウは、違ってた。
「オマエとは別れたけど、オマエに新しい男ができるまでは
今まで通り接するからな。ほら、チュウ。」
と言って子供みたいに、口を尖らせてキスをせがむ。
私はハッキリ「イヤ」だとも言えず、うつむいていた。
「なんだよ、チュウもできないのか?
もう他に好きな男でもできたのかよ。」
怒り口調で言うから、
「そんなのいないよ。」
そう言うしかなくて、結局軽くキスされた。
イヤだった。
気持ちがリュウにある以上、ゴウとのキスはイヤだった。
ましてや、ココは会社だし・・・。
ゴウには、別れる理由は
「結婚できる人と付き合いたいから。」
ってしておいたんだけど、ハッキリ言った方がいいのかな。
なんて思い始めた。
それからも彼は
「オマエ、他に男作ってもいいけど、ずっとオレを一番でいろよ。」
だの、相も変わらず、
「オレ、いい男だと思うんだけどなー。」
なんて言っちゃってて・・・。
今まで土日は休めないから。って言われてデートもほとんどしてなかったのに
「オマエ、今度の日曜日あけとけ。休み取るから。」
って急に言い出したり。
私は、もうゴウとデートしたいとも思わなかった。
今更そんな事言われても・・・。
そして夕方。
もうすぐ私の仕事が終わる時間。
「仕事終わったらどっかで待ってて。話しようよ。」
と言われ、私はついに顔面に感情が出てしまった。
「イヤなのかよ。」
また怒り口調で言う彼。
「別にいいけどさぁ。」
私はすでにゴウが鬱陶しくてならなかった。
別れたいから別れたのに、「会いたい」とか言われても。。
それでも仕方ないので、少しだけ会った。
ゴウの車の中で喋っていると、その日一日だけで、
一体何回目なんだ?ってくらいされた質問をまたされた。
「もう他にいい男見つけたのか?」
「できてないってば。」
「そうか。ウソじゃないよな。」
しばらく他の話をしてたけど、また
「やっぱ他にスキなヤツいるんだろう?」
何の脈絡もなく繰り返される質問。
私の鬱陶しさは限界に達していて。。。
これ以上「いない」といい続けても、彼はシツコクなる一方だろう。
私は、ゴウを切り捨てる覚悟を決めた。
「なぁ、他にスキなヤツできたんだろう?」
私はそのまま下を向いてムゴンになった。
何て言えばいいんだろう。って考えていると
「いるんだな?いるんだろう?」
無言でうなづいた。
「ダレだ?まさか会社のヤツか?」
また無言でうなづいた。
「リュウか?」
また無言でうなづいた。
戦争の始まりデス。
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