のづ随想録 〜風をあつめて〜
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【のづ写日記 ADVANCE】

2003年04月30日(水)  不調

 前回に引き続き、景気の悪いタイトルで恐縮。

 今日は今週の仕事のひとつのヤマでもあった会議が午前中に終わり、それで気が抜けてしまったのだろうか。どうも、こう、調子が悪く、能率も悪い一日であった。何をしても集中力に欠け、ぼんやりとしてしまう瞬間が多々あった。一方では前回お話ししたような咽喉の痛みと奇妙な咳は一向に治まる気配もなく、他部門の人と電話で話をしていても、肺結核患者のようにひどく咳込んでしまって「だ、大丈夫ですか」と電話の向こう側でヒかれる始末。今も中途半端に咳込みながらコレを書いている。
 いつものように残業をしていても、全く気分が乗らないのでテキトーに切り上げて「お先に失礼しまーす」。――めずらしいね、の声に意味不明な笑顔で答え、俺は会社を後にした。
 日中はガラス窓を叩く風雨だったのだが、いつの間にか雨も止んでいるようだった。
 ふと、食べ物雑誌「danchu・5月号」で見かけた、小竹向原の地鶏料理屋「にしはら」に行ってみようか――という考えが浮かんだ。最近、無性に旨い“地鶏”が食べたくて仕方がない。いやいや、護国寺の「なかい」に行ってテレビのジャイアンツ戦を観戦しながら生ビール、という手もあるぞ。それとも……。
 そんな魅力的な“放課後”の行動計画をアレコレ考えるエネルギーも、今日の俺には乏しかったらしく、会社近くの書店に寄り道してしばらく立ち読みした後、池袋の駅で定期購読誌・週刊ベースボールを購入、そいつを読みながらの帰宅、というセンで落ち着いてしまった。読みながら、と言っても、体調がすぐれないせいか、疲れているのか、あっという間に眠りこけてしまった。
 独りで呑む、というのも悪くはないけれど、久しぶりに気の置けない仲間数人とのんびり笑いながら旨い焼き鳥とビールをやっつけたいなあ――と本気で考えている。
 まずは、まずはオノレの体調を整えるところから、だな。



2003年04月26日(土)  疲労

 滋賀出張生活が本当に終わる。
 二週間前に出張生活の一応の決着をつけ、プチ単身赴任生活に別れを告げたわけだが、池袋の本部勤務になってもやはり滋賀へ行かなければならない用事がなくなることはなかった。この二週間、月〜木曜日は本部で(俺が滋賀に行っている間、ほとんどカラんでいなかった)仕事をし、週末は滋賀へ行って、それまでと同様の仕事をやっつけていた。先日は東京ドームで巨人―ヤクルト戦を観戦した後、滋賀行きの夜行バスに飛び乗るなどというハイパースケジュールもこなし、そしてこの週末、最後の最後の仕事が終わり、打ち上げ飲み会で夜中の2時まで飲み続け、呑み屋のオネーチャンには『太川陽介』に似てると揶揄され(二十歳そこそこのオネーチャンが『太川陽介』をチョイスするあたりにも問題はある)、さすがに疲労の色が隠せない。

 妙な咳が止まらないで困っている。
 それこそ三週間前位からずっと咽喉が痛くて、ツバを飲み込むと妙な違和感がある。風邪をひいている症状ではない。
 さっそくSARSだなんて周辺の輩にはツッコまれていて、もともと気管系の弱い体質なので放っておくわけにもいかないのだが、ゆっくり病院へ行っている時間もなかなか取れない。おまけに“舌がぴりぴりと痛む”というわけの分からない症状も併発していて、モノを食べると舌が刺激されるので食事が美味しく喉を通らない。先日この症状をインターネットで調べてみたら、『慢性的な喉の痛みが原因になることも――』などとあり、ドンピシャである。さらに読み進めていくと、
『舌癌の可能性も』
――おいおい。
 これからは本格的な本部勤務になるので体調には気をつけなければならない、と自戒。

 さ、名古屋到着。
 例によって新幹線のぞみの中でコレを書いています。さすがに高速で突っ走る新幹線の中からではネットへの接続が不安定で、停車中がネット接続のねらい目なのですね。



2003年04月13日(日)  帰還

 滋賀出張生活が終わる。
 本日をもって俺の出張は解かれ、明日から池袋本社への出社となる。で、今は帰りの新幹線の中。例によってノートパソコンでコレを打ち込んでいる。

 昨晩、ジャイアンツの敗戦を確信した後、夜8時頃にあらかた荷物を片付けた部屋を出て、事務所へ向かった。まだまだ片付けなければならない仕事はあって、「こんな時間から、俺はなにをやってるんだ……」とつぶやきながら営業車を走らせた。
 思えばこの2ヶ月間、結構がんばって仕事をしたと思う。
 なにより、自分で判断して(判断せざるを得ない環境だった)、自分で決めて、実行してきたという変な自負もあって、大変だったけれど仕事という意味では充実した2ヶ月を過ごした。
 本社に帰ってから、この2ヶ月間と同じような気持ちで仕事が出来るかというと、恐らく答えは『NO』だ。でもまあ、仕事に対する俺なりのモチベーションは持ち続けなければいけない。

 出張生活が終わって嬉しいこと。
 食生活が安定する。外食は嫌いではないが、こう毎日のように続いてオノレの体に良い訳がない。今日は帰宅すると、俺のリクエストの『黒豚しょうが焼き定食』をツマが作ってくれていることになっている。ツマは野菜や納豆、煮物など、食べ物が偏らないようにそういった食品を半ば強制的に勧めてくるので、実はありがたいことなのだ。
 ジャイアンツ戦を観に行ける。今年も東京ドームや神宮球場へ足を運ぶジャイアンツ観戦の日々だ。すでに4試合分のチケットを入手済み。ああ、楽しみだ。
 ラジオを聴く楽しみが復活。東京の放送局での番組はさすがに滋賀では聴くことが出来ず、これからまた好きな番組をMDに録音して通勤時間に聴く、という楽しみが増える。
 仕事中に美味いコーヒーが飲める。滋賀の事務所はひなびた住宅街にあったので、まともなコーヒーを飲もうと思ったら車で10分くらい走らせたところにあるドトールコーヒーくらいしかなかった。池袋なら、会社の目の前のサンシャイン60の地下に『シアトルズ・ベスト』(だったかな?)があって、コレが実にうまい。ちょっと散財になりそうな気もするけれど。

 さらば滋賀。
 次に滋賀を訪れるときも、琵琶湖のさざ波が俺を優しく迎えてくれるだろう(って、今週末にはまた滋賀に行くことになってるんだけど。はあ)。



2003年04月06日(日)  選出

 滋賀出張生活は続く。
 今はもう経費の都合で返却してしまったのだが、この出張生活が始まって3月いっぱい俺が使っていた営業車はレンタカーだった。トヨタのヴィッツ。カーナビが付いているのは結構便利だったのだが、なにより嬉しかったのはCDが聞けたことだ。それで、俺は仕事の合間に中古CDを購入したり、出張生活の合間に所沢の自宅に戻った際に、何枚かのCDを滋賀へ持っていった。いくらラジオ番組好き(それもAM)の俺でも、たまには気分のいい音楽に身をゆだねたい時だってあるのだ。
 で、チョイスされたのが次の4枚。

『Bravo!』 Babe
 Babeなんて覚えてないよねえ。俺が高三の頃から売れ出した女性デュオ。『I don’t know!』とか『Give Me Up』あたりは売れたんだけどね。実は数年前からこのCDがどうしても聞きたくて、中古CD屋に行くと必ず探していた1枚で、何の因果か滋賀の大津市で発見。なにより元気の出るアルバムなので、朝のアポイントに向かう景気づけには欠かせない1枚。

『PROMISED LAND』 浜田省吾
 自宅から持参した1枚。中学三年の終わりによく聴いていた、当時、浜省のオリジナルアルバム初体験の1枚。『恋に落ちたら』という曲は、たとえば仕事終わりの夕暮れ時に口ずさむのに丁度良い。このアルバムは俺の『心のベストテン―CDアルバム部門』では必ずランクインするほどのお気に入りである。

『STAR BOX〜UNICORN』 ユニコーン
 自宅から持参した1枚。80年代後半から90年代初めにかけて人気だった、奥田民生率いるバンド・ユニコーンのベスト盤である。奥田民生がソロになってから遡るようにユニコーンを聴くようになった。学生時代、まともにユニコーンを聴いていたら絶対ライブに行っていただろう、というくらい大好きなサウンドだ。名曲『雪が降る町』『すばらしい日々』は夜の高速道路を走っているときに口ずさみたい。

『CD選書/1981〜1983CD選書ベスト』
 タイトルどおり、80年代初めのヒット曲を集めたアルバム。これも自宅から持参した1枚。収録曲に伊武雅刀『子供達を責めないで』があるというだけで、数年前に購入した。それまでほとんどこの『子供達を〜』しか聴かなかったのだが、この出張生活で妙に心に残ったのが松田聖子の『赤いスイートピー』。
 知らなかったんだけど、この曲の作曲はユーミンなんですな。で、編曲がユーミンのだんな。この曲をリアルタイムで聴いていた頃はそんなこと気にしたことなかったけれど、なるほど松田聖子はいい楽曲に恵まれていたのだ。
『赤いスイートピー』は、たとえば男友達の結婚披露宴で、ギター1本で歌ってみたい――そんな気にさせる曲だ。自宅に戻ったら早速挑戦してみようっと。

 振り返ってみると、古い曲ばっかり聴いているなあ。
 その一方で最近気になっているアーティストが、夏川りみとつじあやの。どちらもココロを洗われますぞ。



2003年04月05日(土)  神戸

 滋賀出張生活は続く。
 久々の土日休日である。俺の滋賀出張もいよいよ来週いっぱい、ということになり、無理やり休日を作ったようなものだ。というわけで今日は神戸・Yahoo!BBスタジアムへオリックス―千葉ロッテを観戦。
 かつては『グリーンスタジアム神戸』と呼ばれたこの球場、俺が大阪に住んでいたときも訪れたことがなかったので、パ・リーグの試合ではあるがあえて足を運んでみた。わざわざ神戸まで行く理由はもうひとつあって、この球場は今季から導入された『フィールドシート』という観客席で観戦してみたかったのだ。これは、球場の内野ファウルグラウンドに座席を設けた、と想像してほしい。ほら、普通の内野席なら目の前に高いフェンスがあって、グラウンドからすこし離れたような感じがするでしょう。この『フィールドシート』はまさにファウルグラウンドで椅子に座って観戦している感じ。もちろんフェンスなんて無くて、メジャーさながらに目の前でプレーが展開されるから迫力満点。実際、俺のすぐ横にオリックス・谷のライナー性のファウルが飛び込んできて、俺は腰を抜かしそうになったんだから。
 3,000円でこんなよい席でプロ野球が観戦できるなんて、かなり贅沢。俺が神戸に住んでいたら確実にハマると思った。

 試合終了後、俺はすぐに球場を後にした。その後の選択肢は次の二つ。

 �‖膾絅鼻璽爐嚢圓錣譴討い觝綽澄愁筌�ルトを観に行く。野球観戦ハシゴ。
 �△擦辰�く神戸まで来たので、中華街へ行って“ひとりグルメ番組レポーター・神戸中華街編”

 大阪ドームは明日日曜日に行くこともできるな、という判断からここは朝からまともに喰っていない胃袋を満たすため、へスキップで神戸南京町へ向かいました。
 中華街といったらやっぱり魅力は屋台でしょう。かつて俺も何度か訪れたことのある南京町ではありますが、今回も例によって一人でうろうろするため、店には入りにくい。手軽に食べられる屋台の点心たちをココロゆくまで堪能しようというわけであります。
 地元客や観光客で賑わう中華街を俺は3往復ほどして、ウマウマ点心をやっつけてゆきました。

豚饅(150円)
 まずはあつあつ豚マンを。本当は超有名店『老祥記』の豚饅を食べたかったのだが、想像通り数十メートルに及ぶ行列が出来ていた。たったひとりでこの行列に並ぶのはちょっと切なかったので、屋台の豚饅を。残念ながら『老祥記』の豚饅のようなジューシーさはなく、ちょっとハズれ。

叉焼豚饅(150円)
 最初の豚饅に裏切られたので、すぐ近くの屋台でチャーシュー入り豚饅を。これもアツアツふかふか、餡の中にチャーシューがごろんごろんと入っていてこれは美味い。

水餃子(4個入り、300円)
 少しだけごま油を浮かべたシャンタンスープの中に、モチモチした食感のある皮に包まれた餃子が。これもアツアツで一気に食べたが、食道および胃壁を軽く火傷したのではないだろうか。でも美味かった。6個入りにすればよかった、とちょっと後悔。

フカヒレラーメン(300円)
 あんかけ風のスープに絡まるストレート麺が美味い。どれがフカヒレなのかよく分からないくらい細い繊維が散見される程度の“フカヒレラーメン”だったものの、その味の深みはさすが。ただ、会計をするときに俺が小銭入れから100円玉3枚を取り出す際、「はやくよこせ」とばかりにずーっとこちらに手を出していた店員にはちょっと閉口。

タコ焼き屋「たちばな」 明石焼き(一人前 580円)
 南京町を後にし、JR三ノ宮駅に向かっている途中で見かけた『明石焼き』の看板にふらりと誘われてしまった。テーブルが3つと狭いカウンターだけの小さな店内には、なぜか女性ばかり。俺がカウンター席に座った後、俺の横に座った二人連れはやはり若い女性客で、この街では「明石焼き」がたとえばマクドナルドやケンタッキーのようにちょっとした軽食としてその立場を確立しているのかもしれない。
 あつあつとろとろの明石焼きを出汁にくぐらせてハフハフと口の中に放り込む。熱旨。


 出張が終わるまで、あと何度“ひとりグルメ番組レポーター”ができるかなあ。
 いずれにしても、おいしい神戸でした。



2003年04月03日(木)  爛漫

 滋賀出張生活は続く。
 なんだかんだ言って、もう4月ではないか。月日がたつのは本当に早い。
 今日はどうしても戻らないければならない仕事があって、朝の京都発の新幹線に飛び乗って池袋の本社に出社した。明日は明日で滋賀でのアポイントがあり、当然のように日帰りである。で、俺はいまコレを帰りの新幹線の中でばしばしと打ち込んでいる。ハタから見れば新幹線の中で経営会議の企画書でも作っている敏腕ビジネスマンのようにも見えるのだろうが、実はこんなばか文章を書いている。人は見かけによらないのだ(意味が違うぞ)。

 本社の裏手に小さな公園があって、近所には大小の事業所や専門学校などが多い場所なので、昼時になるとその公園は昼食を広げる学生やサラリーマン、OL達でにぎわう。そして公園はおあつらえ向きに桜の木で囲まれたような格好になっていて、今日、公園の脇を通ったらそれは見事に桜が咲き乱れていた。
 たいへん、ウツクシい。
 関東方面はもう桜の見頃を迎えているのだろうか。毎朝のテレビの天気予報で伝える桜前線情報はいつも寝ぼけ眼で半分ウトウトしながら聞いているのでよく覚えていないが、あの公園の桜たちの咲きっぷりは「アタシたち、今まさにピークを迎えております!」と胸を張って主張しているようだ。
 滋賀での桜はどうかというと、俺の住むマンションの近くの桜は「もうひとふん張り」といった風情だ。このまま気温の高い日々が続けば、週末は花見には丁度いいかもしれない。

 そう。
 花粉症でお悩みの方々にお聞きしたいのだが、今年の花粉の飛散状況はどんなもんなのだろうか。
 2001年の春から、少しずつではあるが花粉症らしき症状が出始めた俺だったが、今年は全くといっていいほどその症状がない。数週間前の土曜日の夜、突如としてくしゃみが止まらなくなってしまい、「ああ、今年はいよいよ本格的な症状が出始めるのかもしれない」と涙目になりながら覚悟を決めたのだが、その日以降、特に苦しい思いはしていないのだ。
 このまま来年も再来年も、花粉症の症状は消えてなくなってほしい。

 最近は暖かい春らしい日が多くなって、まさに春到来。
 週末には、仕事を放り出して琵琶湖畔でコンビニおにぎりでも頬張ろうかな。――あ、土曜日は神戸へオリックス―千葉ロッテ戦を観に行くんだっけ。今季初のプロ野球観戦です。

 そして今、俺を乗せた新幹線は三島駅を通過したところ――。


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