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『私の家では何も起こらない』恩田陸
2011年01月22日(土)
幽霊屋敷と噂される丘の上の家を舞台にした連作短編集。
語り口調で書かれたものが多く、読み心地は柔らかい。いいですね。恩田陸の文章はやっぱり大好きです。読んでいて、いちばんしっくりくるんです。
内容は、舞台が幽霊屋敷ということでちょっとホラーっぽくはなってますが、どことなくほんわかした雰囲気が感じられます。
固有名詞がほとんど出てこないので無国籍な感じでいいなあと思って読んでいたんですが、一編だけ、「ビル」という名前が出てくるんですよね。それがちょっと残念でした。

で、この本で私がいちばん素晴らしいと思ったのが、装丁です!! 私はこういう柄が大大大好きなんです! 子どもの頃こういうデザインのバインダーとかメモ帳とか大好きで、使わずに愛でていたくらいで(笑) もう理想の本のデザインですね。
★★★☆
『物語の命題 6つのテーマでつくるストーリー講座』大塚英志
2011年01月14日(金)
「本から入るんだね」と言われたことがあります。なにかにはまり始めた時、本を買うことが多いんですね。それについての本を読む。取説とかはあんまり読まない方なんですが、理論的に解説してくれてる本は好きで、音楽理論の本とか読みたいと思ってたくらいでね。
大塚英志は、「物語を作ること」を、誰もが出来ることとして解体してみようとしている人で、創作論は何冊か読んでいます。今回の本は、物語の中でも、「テーマ」と呼ばれるものを取り上げたもの。何人もの作家によって繰り返し語られているテーマの中から6つを例題として取り上げ、実際にその作例も載せています。
魅力的なテーマがいっぱいで、しかもそれを丁寧に分析していくというのがとてもおもしろかった。


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