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『モドキ』ほしおさなえ 2011年05月26日(木) 郊外のマンションに住む主婦は、不思議なサイトを見つける。ミニチュアサイズの女性の画像をアップしているサイトだったのだ。合成とは思えないそのできばえ…。------------------------------- なんだか不思議な世界観の話でしたね。 しかし、視点がめまぐるしく変わっていくんですよね。しかもそれがかなり短いんです。2ページくらいで変わっていったりする。 あと、それが誰の視点なのかが最初は曖昧なまま進むんです。それも計算なのかもしれないけど、ちょっとめまぐるしすぎないか、と若干思いました。 でも、トータル的には好きですね。 イラっとしそうな展開もいっぱいあるのに、なんとなく共感できてしまうんです。 他のも読んでみたいなー。 ★★★ |
『月のさなぎ』石野晶 2011年05月22日(日) 森の奥深くの学園に隔離されて育つ、性別が未分化な子供たち。薄荷は、外の世界からやってきた少年と出会う――。 ---------------------------------- ふむふむ。なるほど、「好きな作家は恩田陸」だなあと納得する一冊でした。蛇行と麦海と小夜子が一緒になった感じです。 文章は繊細で、ふわふわもやもやした霧の中にいるような世界観。 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作とのことです。 丁寧に書かれているとは思うし、世界観もいいと思うけども…。 ここをもっとこうしたらなあ、という部分がいくつも見えてきてしまう。 展開が駆け足過ぎる気がする。ラストいきなりミステリになる。性別が未分化という設定なのに、少女にしか読めない。もっと中性的な感じが欲しかった。(これは個人的な好みか?) いろいろと惜しいなあと思うのは、きっと私が好きな世界だからなんだろうなー、とも思うのです。 ★★☆ |
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