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『八潮と三雲 3』草川為
2011年07月12日(火)
しー君が登場! しー君も美猫なんですね。
でも私の好み的には一色が好きです(笑)

熱出した三雲に、なんだかんだいって優しい八潮がいいですね。
肉球の母のビジュアルに、なんかウケた。やっぱり好きだなあ、草川さんのディテール。
『寝ても覚めても』柴崎友香
2011年07月11日(月)
22歳の朝子は大阪に暮らしていた。しかし、大好きな麦(ばく)は朝子の前から消えてしまった。
東京に住むようになった朝子の前に、麦そっくりの男性が現れた…。

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帯に「人は、人のどこに恋をするんだろう?」とありますが、それがテーマなのか?(笑)
話の筋としては「顔」ってことになってしまいますが(笑)

初めて読む作家さんなのですが、なぜ読もうと思ったかというと。なんの雑誌だったか忘れてしまったのですが、『勝手にふるえてろ』とこの作品を比較して論じている対談を読んだからです。
なるほど、二人の男性の間で揺れ動く女性、そして展開を考えると、この二作品は似ている部分があると思いました。

しかし、『勝手にふるえてろ』はすごく読みやすい作品でしたが、こちらは読みにくかった。最初、全然状況が頭に入ってこなくて、何度かページを戻ったりしながら読んでいたんですが、だんだん慣れてきたら大丈夫でした。でも、終わりの方はよくわからなかった。(わからなくても読み進めてしまう方なので…) 何年か飛んでるの?
ちょっと変わった書き方をしているんですね。心情というものがほとんど出てこなくて、出てきても「嬉しかった」とかくらい。その代わりに、筋とは関係ない周りの状況とかが細かく書かれているんです。点描画みたいな感じですか? 近寄ってるとただの点だけど、離れてみるとなにかが見えてくる、的な。
書かれていない部分、というものを想像させる余白がとてもたくさんある。

レビューが賛否両論、否の人は徹底的に否、というのもわかる気がします。
この感覚がつかめなかったら、全然おもしろくないだろうなあ。主人公も、客観的には非常に身勝手で、たぶん知り合いにいたら私も嫌いだと思う(笑)
ラストも、なんだろうこれは、というラストなんですよね。そいつも顔か、顔なのか!?みたいな(笑)
いや、でも顔ってあるよね。面食いとかじゃなくても、好きな顔の雰囲気って、あるよねとは思うけど(笑)

読後感が不思議な感じ。
うーん、他の作品も読んでみたいな。
★★★☆


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