日記でもなく、手紙でもなく
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かつてはその勢いが止まることを知らなかったコンビニエンス・ストアであるが、その既存店の売上が2年連続で前年を下回ったという統計が発表されていた。
店舗数は今なお伸びてはいるのだが、その見かけで判断してはあぶないという統計が、この既存店売上の統計。 客単価の前年割れは、3年続いているともいう。
なかなか、このデフレは根が深いことが、このへんからもわかる。
そういえば、3日(日)に買い物に行った折、先週までは確かに営業していた、我が家に近いところにあるファミリー・マートが、既にかつてファミリー・マートであったことすらわからない状態になっていた。看板も店のデザインも、ファミリー・マートの痕跡を全て消していたのだ。 すぐそばに、スーパーも、セブンイレブンも、ドラッグ系ディスカウントストアなども、目と鼻の先にあったエリア。 客の入り方も、今ひとつだったし、結局だめになってしまったようだ。
東銀座駅そばにある、シアトルズ・ベストコーヒーの店も、ここへきて閉店に追い込まれているし、栄華を誇っていてブランディングの優等生であったスターバックスも、既存店の売上が落ちてきている、というような記事を、ついこの前見かけた記憶もある。
なかなか辛い季節が続いている。
3日の日曜日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの累計入場者数が一千万人を突破した−−という記事が、今日の日経朝刊に掲載されていた。しかも、昨年3月31日の開業日以来338日間で、この数字を達成したこと、東京ディズニー・ランドの場合、一千万人達成のためには385日かかったこと、この記録は世界<最速>記録である、ということも。 浦安のディズニー・ランドというのは、当初は休日など、入場制限をしたりしていたことを考えると、このUSJの記録というのは、なかなか凄いものがあるようだ。
しかし、このようなアミューズメント空間というのは、純日本は太刀打ちできないのだろうか。 確かに、ゲーム機は世界を席巻しているのだが、まさに四畳半的遊戯空間で、狭くせこい感じもする。やはり、盆栽的世界がこのような側面でも出てきてしまうのだろうか。
ちょっとだけ、またそんなことを考えてしまった。
4月と思えるような暖かい空気。 神奈川県立近代美術館の展示会場に挟まれた空間に置かれたカフェテラス。
ベランダに置かれた3つのテーブルのうち、そのまん中の席に座り、のんびりと池を眺めたりしている時間の心地良さ。
少し太陽が傾き始めたお茶の時間。伝票を手にしてレジへ向かう時、ふとその席を振り返って見る。何も置き忘れているはずがないのに。
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