『スウィート・バイエル』
『スウィート・バイエル』

モクジ 今ヨリ、カコへ 今ヨリ、ミライヘ


2006年04月10日(月) 鞭 -4- 情と優柔不断



お店を出て、ふたりで歩きました。
  
じゃあこの後は……まだ時間も早いし、お茶ぐらいは……かな?と私が思っていたとき。
 
足早にどこかに向かって歩く彼(私はそれについていっていただけ)
の口から「どうする? 休んでいく?」と言葉が発せられました。
 
そ、そうきちゃったのね。これって、やっぱりホテル街へ向かってるのね。
そう思いながらも、「は? お茶?」と、とぼけて答える私。
「うん、まあ、お茶もある(笑)」
「おちゃ『も』? ……んー」
 
困ってしまいました。
もちろんそう言われたら断る気マンマンで今日に至った訳なのですが、
実際にその局面に遭遇したら、
お店を出る少し前からのネガティブな彼への情が邪魔をし
断りきれない自分が居ました。
 
私と寝ることで彼は少しでもポジティブになれるのかな?……そんなことを考え始めている私。
でもね、実際のところ、
私は今、ご主人様以外の人とsexはしたくない。
だけど、断ることはもしかしたら今のこの空気を乱すことになるのかな? 彼はもっと落ち込んで帰るのかな? 
そう思うと、ハッキリキッパリと断れない私。
 
私は「んー、んー」としか答えないでいたのだけれど、
彼の足は確実にホテル街に向かっていました。
 
仕方ない。妥協案。
 
「あのね……されるのはダメ。攻めるだけだったら、なんとか『アリ』かなぁ」
「入れられないってこと?」
「んー」
 
そんなやりとりのまま、ホテル街に着いていました。
彼との常宿は、安くて小さくて古いホテル。
でも今回は、そこよりももっと良いホテル。「ここで」と入っていく彼。
 
なんか……もう今の段階で断ったら、空気が悪くなるような気がしたし、
こんないい年したオトナだし、
ラブホの前で「イヤだ」とは言い出せませんでした。
 
でもね。
 
だったら気持ちよく私が「じゃ、はいっちゃいますか!?(笑)」
ぐらい言えるように、明るくそしてちょっと強気に誘ってくれればいいのに、
いや、いっそ「今夜は麻瑚が欲しいから、連れていくぞ」
ぐらいの勢いで言うぐらいでもすりゃいいのに。
 
彼はそれが出来ない人。
なんか今まで以上に、そう感じました。
そしてその態度は、帰るときまで続くのでした。
 
 
 
 
取りあえず、ラブホ街1軒目にあったホテルにはいる。
……入っちゃった。あーあ(涙)
 
パネルを見る、やっぱり、お得価格のお部屋はもう埋まってる。
でも別に気にならない。もう。
高い部屋だろうがなんだろうが、
彼の財布が痛もうが、恋愛感情ないし、もう気にならない。
 
もうどうでもよかった。
あとは自分の身をどこまで守れるかだけ……。
 
 
 
部屋に入っても、よそよそしい態度を崩さない私。
予定通りお茶(コーヒー)を飲むべく、さっさとポットに水を入れ、湧かす。
彼はお風呂にお湯を入れていました。
その後はTVをつけ、ソファに座って、ぎくしゃくとした会話。
 
お湯がたまると、彼は「お風呂はいる?」と。
 
「どうぞ」
「一緒に入らないの?」
「うん、お先にどうぞ♪」
ニッコリと営業スマイルで微笑む私。
 
あのさぁ、「一緒に入らないの?」じゃないでしょう、ここは「一緒に入ろう」でしょう!?
今までは確かに一緒に入り、身体の洗いっこなんかもしましたが、
今や恋人同士でもなんでもないのよ。易々とは、ついていきません。
 
 
彼が服を脱ぐ。
関係ないそぶりで私はTVを見ていました。
 
「久しぶりでしょ?」
古畑を見ている私の前に、全裸の彼が立つ。
TV画面のかわりに、少しだけ大きくなった彼の股間が、私の前に現れました。
「うん、そうだね(笑)」
 
でも会話は続かない。
はぁ……
 
 
座ったまま彼を見上げ、「なんかして欲しいの?」と尋ねてみると。
「うん、触って」
というお返事。
はいはい、という感じで、私は彼のものを触りました。
 






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2006年04月09日(日) 鞭 -3- そして今年1月5日、飲食



 
当日。強風。とても寒い。
 
だんだん面倒くさくなるけれど「奢ってくれるし〜」という気持ちで、頑張って外出。
 
さて、着替え。
……赤いブラとショーツのセットを着用。
そこそこカワイイデザインではあったのですが、
ご主人様に「麻瑚の小さな胸に、そのブラは似合わない(笑)」と言われたもので、
逢瀬用から普段に……普段といっても気合いを入れたいときに着る下着としてランクダウン?(笑)されたものでした。
 
新年だし、今日は気合い入れないと行けなさそうだから、
本当にそういう理由で着用したんだけど、ね。
北風ピープーのお外へ、いやいやながらgo。
 
 
待ち合わせに遅れそうだったので、彼にメール。
「ゆっくり来て下さい!」
というお返事でした。
私はそれまでのやりとりで、彼はもう待ち合わせ駅についていると解釈していたので、
焦って走って待ち合わせ場所まで行ったのに、……待ち合わせより5分遅刻してついたのに、彼は居なかった。
探す。でも居ない。
メールをする。
 
「今つきました!」と返事が。ちょっと呆れた(苦笑)
打ち合わせで遅れたんだって。どうしてさぁ……私がメールしたときに、「打ち合わせが長引き、僕もちょっと遅れそうです」って
一言言わないのかな? このあたりで、ちょっとムカッ。
 
 
お店を決めて入り、オーダーして食べ始まって10分後くらいかなぁ。
「遅い昼を食べたからお腹空いてないから、食べて」
と言われました。
さ、最初に言えよ! 注文決める時に言えよ!
ここで二度目のムカッ。
 
ああ……注文量を抑え気味にしておいてよかった。
私はビールを諦め、食に走りました。
料理の2/3は私が食べた。美味しかったからよかったけど〜、お腹ポンポンでしゅ(笑)
 
食事中の会話。
最初は彼の近況や、ビジネスの話でした。
最近聞かない類の話だったので、とても面白かったんです。
でもね……
ビジネス以外の近況になると、どんどん話がネガティブな方向に向かっていくだけ。
私は「それじゃだめだよ! もっとさぁ、小さな幸せをぎゅっと抱きしめるように生きて行かなきゃ!」
とか、気がつけば年上男に向かって説教してました(苦笑)
 
 
転職先では、ゆくゆくは系列会社の社長を任される、なんて話にもなってるそうで……
(いやもちろん会社の業績が良ければの話だけど)
という未来に光が差し込むような話で始まった彼なのに、
店を出るときには、ズーンとネガティブな彼になっていました。
 
そういう話が出来るのは私だけなのか、
それとも、女性にはそういう話の流れで(今は)同情ひいているのか……わからないけれど。
 
 
飲食の中盤ぐらいで、互いの異性関係の話になりました。
 
 
彼に「まだ……ご主人様だっけ?とは続いているの?」と言われました。
「続いてますよ〜。年下のご主人様と、ずっと。
 ○○さんと最後に別れた日から1週間後から、ずっとね」
「一週間後! そうだったか」
と苦笑いする彼。その話、前にしたけど覚えてないのね、やっぱり。
 
「いくつちがうの?」
「……○歳」
「ええ! オレも若い頃は年上が良くて、年上ばっかりとつきあってきたけど
 今はもう年上はイヤだな。○歳上なんて絶対イヤだ」
驚きながらも、力一杯否定する彼。それに年齢差の話も前にしたと思うけどね。
「……わかってます。私だって考えるもん。
 早く別れなきゃって分かってる。分かってるけど……」
「別れるのか?」
「だって、私ごときじゃ、ダメだもの。
 ご主人様はもっと上にいく人だもん。
 私からちゃんと告げて、ご主人様を解放しなきゃいけないって……分かってる」
「そうかー」
  
そうかー……って、キミわかってる?
ご主人様はキミとは別格っていってるのよ? 差別しているのよ。
ご主人様は私にとっても凄く大切で、大切だからこそって言ってるのよ。
 
 
彼の話になりました。
前回会ったときには一言もそんな話がでなかったところをみると、
それ以降に出来た彼女らしいけれど……
スポーツクラブのお姉ちゃんと付き合っていたらしいです。
でも、別れたって。
 
「もともと、オレはずっと関西にいるつもりはない。
 付き合うのはオレが関西にいる間だけだ、って言っていたから、2ヶ月前に別れたけどね」
 
はい?????
そ……それだけの理由で?
 
「だって、関西と中部でしょ? 電車で移動してどれくらい?」
「うーん、1時間くらいかな。1時間はきついよ」
「1時間がなによ……私はご主人様に会うのに、快速で1時間半かけていきますよ。
 家から待ち合わせの駅までは2時間かかるのよ。
 1時間くらいがなによ!」
「そんなにかかるのか」
 
彼女の話を聞いても、そんなに話は出てこず。
別れることに関しても、彼女はどうだったの?と尋ねても、
「こっちにいる間だけのつきあいだといっておいたから」で終わり。
 
唯一聞けたお話は、
エッチな身体をしていたけど、至って普通で、最近はアブノーマルなことはしていない、とか。
 
……アブノーマル。一体どこからが、アブノーマルなんだろう?
彼と私がしていたことは、アブノーマルなんだろうか?
まぁ、彼がMで私がSとして、言葉責めや軽いアナル責めしてたことは、
彼にとってはアブノーマルかもしれないけれど。
 
 
彼女の気持ちはどうだったんだろう?
2年ぐらいは一緒にいたわけでしょ? 情はうつらないの?
というか、彼にはそういう気持ちがない??
 
 
そして気づく。気づいて心の中で爆笑。
前回(おととし)彼に会ったとき、
彼はしきりに、関西に遊びにおいで!と私を誘っていました。
「早くおいでよ、青春18きっぷを使えば安くこられるよ」
みたいなことも言ってたのに、
ちょっとしたら、そんな話もなくなりました。メールも一切届かなくなりました。
 
わっかりやす〜!(笑)
現地で彼女が出来たから、久々に会った私にはもう目もくれなくなったし、
実際に関西にこられても、彼女の目があるから面倒だったんだろうね(笑)
 





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谷藤 麻瑚 MAILスウィート・ハノンHP(改装・再開予定)

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