『スウィート・バイエル』
『スウィート・バイエル』

モクジ 今ヨリ、カコへ 今ヨリ、ミライヘ


2006年04月18日(火) 鞭 -10- 放置

1月のことは、1ヶ月くらい封印していました。
自分の中でほとぼりが冷めた頃、状況を知る仲の良い友達ふたりに
笑い話(失敗談)として、ぽつぽつと話しました。
 
友達のリアクションは
「やっちゃったの? あーあ、だめだよ〜」
「そんなキスなの? はっはっはっは」
「早いんだ(笑)」
こんな感じ。楽しく失敗談を語り合って終了というふうに。
 
ご主人様に対しての罪悪感はずーっと持ち続けながらも、
友達に話したことで少し楽になり、自分のなかでは終わりにしたつもりでした。
 
 
でも、ふとしたきっかけで、思い出しちゃった。
思い出した上に、そこからあることにも考えが及び、
ぐるぐる頭の中をまわり、罪悪感やらどうして?と思うことやら、ほかもろもろ。
少しでも何かを吐き出したくて伝えたくて、書いたのが、日記『心のsex』。
そして、なんか全てがいやになって、いっそこうなっちゃえばいいのに
と思って書いたのが、ご主人様へのエイプリルフールメール。
 
 
 
その数日後、ご主人様から逢瀬の連絡がありました。
 
 
逢瀬でのsexは至っていつものとおりでした。最初は。

いつもより長いフリータイムも、あと2時間くらいとなったころでしょうか。
今回はきっと、
sexより調教より、私がもっていったDS Liteを 楽しまれていたと思うご主人様(笑)でしたが、
私のおねだりと、鞭と放置をきっかけに一変。
 
 
 
久々に緊縛して頂きました。
外の寒さも和らいだこともあり、デッキに出て犯されました。
外で犯し、部屋に戻ってソファでフェラと飲精。
ご主人様のプランはそうだったようです。
 
(記憶があやふやで……緊縛してから外だったのか、
 外で犯されて部屋に戻ってから緊縛だったのか、うろ覚え)
 
でも。
外で軽く犯されて、部屋に戻ってフェラをして、
私のお口の中でどんどんラストに向かって硬度と大きさをを増していく
ご主人様を感じていたら……このままじゃイヤ、と身体がわがままを言い出しました。
 
ラストに向かうためのご主人様の言葉に、首をふる私。
拒否する私に「なんで?」と尋ねるご主人様。
わかってるだろうに。私がこういうおねだりをするのって、だいたいそうだって。
 
「……欲しいです」
やっと呟いたけれど、もちろんそれだけじゃ許してもらえず。
「誰の、何を、どこに、どうして欲しいのか」と、ちゃんとおねだりさせられました。
 
 
「こっちにこい」
ご主人様に促され、ベッドへ。
組み伏せられてキスされて、耳元で囁かれました。
 
「でもまだ、(私のは入れて)やらないけどな」
ご主人様の声は意地悪で、そして楽しそう。
 
 
新たに縄が出され、手足をひろげさせられました。
両手と右足にそれぞれ縄がかけられ、それがピンと張っている
……これは部屋の各所に結びつけられているんだろうなぁ
……ということは、これから放置?
 
 
この時の記憶の順番がめちゃめちゃです。
いつから目隠しされていたのか、よく思い出せません。
フェラの時は、ご主人様の目を見ておねだりさせられた覚えがあるので、
していなかったと思うのだけれど
両手足を広げて固定されたときには、もう視界が遮られていたかと。
でも、一度目の鞭の前に固定されたのか、その後なのかが定かじゃないです。
 
ま、どっちでもいいです(苦笑)
 
 
 
パシッと音がして、痛みが走りました。
鞭でした。
思えば鞭も1月の「公称・姫はじめ逢瀬」以来。
(本当の姫はじめは、不本意ながら日付順に考えると、
 彼(男友達)と済ませてしまっていた形になります)
 
そうだ、その1月の鞭でも、私は少々おかしくなってしまったっけ。
その罪悪感があったから、余計になんだろうけれど。
 
しかし、ご主人様は
どうして私が「鞭で打たれたい」という気持ちでいるのを、ちゃんと感受してくれるのでしょう。

あの時もそうでしたが、今回も本当は凄く鞭で打って欲しかったんです。
でもご主人様はDSで楽しそうに脳トレしてるし。
そんな私のわがままごときで、ご主人様の楽しい時間を遮るのは申し訳なかったし、
鞭打ち希望のおねだりをしたら、理由を尋ねられ、自らを窮地に追い込むハメにもなるし。
……だから、黙っていました。
 
 
 
鞭は痛いです。
鞭は恐いです。
でも、興奮します。
罪悪感があると、鞭の痛みが全てを消し去ってくれるような気がします。
鞭の時、更に厳しくなるご主人様の口調が、恐くて好きです。
 
ご主人様は
私を蔑む口調で、鞭に濡れる私をあざ笑うかのような言葉を吐き、
そして更に鞭を振り下ろします。
私はもっと興奮します。
痛くて声が上がります。
でもあまり痛い痛いと騒ぐと、ご主人様は心配してやめてしまうかもしれない。
だからなるべく我慢します。
でも、痛いものは痛い。
もうやめてほしいのに、やめられると欲しくてたまらなくなる。それが鞭。
 
ご主人様は厳しい言葉とともに、私のヴァギナを鞭の柄で責めます。
恐くて気持ちよくて、「イヤ、イヤ」と言いながら私はどんどん興奮してゆきます。
 
 
鞭で濡れる変態とご主人様に罵倒されても、言葉で辱められても、仕方ありません。
だって、本当のことなんだもん。
 
泣いて、濡らして、求めて、拒否して、ガマンして、騒いで、乱れて。
「鞭」は、私の理性を壊すのに最適な道具。
 
 
 
ひとしきり鞭打たれ、
私の中にある、「理性」という名の果実の表皮が鞭で裂かれ、剥かれててしまった頃。
ご主人様が言いました。
 
 
「お仕置きされる理由はわかるか?」
 
 
……理由?
「お仕置きされる理由があるだろ?」
「……なんですか?」
おそるおそる尋ねる私。たぶん、アレだと思うけれど、間違っていたら恐い。
「自分で考えろ」
 
傍らにあったご主人様の気配が、ふっと離れていく感じがしました。
「分かるまで考えてろ」
 
あ、放置……!
 
私は「いや! ひとりになるのはイヤ!」と子どものように泣いてダダをこねました。
身体も動かしたいけれど、縛られているので動けない。
ううん、本当は動けるぐらいの余裕はあるのだけれど、
縄はドアや棚の扉のノブに結びつけられているはずだから、
派手に動くと、それらを引きちぎり、ドアを外して……と部屋を壊す可能性がある。
(ご主人様に「部屋がめちゃめちゃになるから暴れるな」とも言われています)
 
縄をひっぱらないようにしながら、でもベッドで身体をくねらせる。
泣き叫ぶ。
恥も外聞もなにも関係ない。
だって、放置は苦手だから。いやだから。
 
でも、ご主人様はそんなの慣れっこ。
声を上げてなきじゃくる私から離れてゆく。
TVの音が静かに流れる。
……ああ、ご主人様はもうソファへ戻ってしまった。
 
 
そして
この放置の時間が、私を懺悔に導く原因になってゆくのでした。
 
 






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2006年04月17日(月)



今週のある日。
仕事が1時間早出・早上がり。
イマドキの夕方16時、かなり明るい。暖かい。
  
ソメイヨシノの頃は大観光地となっていた
浅草は隅田川沿いの公園。
今はそこここに点在する八重桜が満開なのだけれど、
平日はすっかり静か。
地元の公園、という立場にもどった和やかな雰囲気。
  
暖かさと、少々潮の香りがまざった川の匂いと、
八重桜に引き寄せられるように、
治らぬ頭痛を抱えながら、細長い公園を散歩。
  
  
この八重桜の花とはなびらに包まれて
うららかな日差しの中、永遠の眠りにつくならば
そして亡骸は桜の花びらと共に風化するならば
消えゆくことも悪くはないな、とぼんやり考えたり。
もちろん、そんな綺麗ごとでは済まないので、消えないけれど。
  
  
少し残ったソメイヨシノの花、八重桜、
濃いピンク、薄いピンク、白、うす黄緑色の変わった桜の花、
種類により花の量もまちまちな桜の木。
ハルジョオンだかヒメジョオン、タンポポ、
知らない花壇の花。
そういえばここに来る途中、道ばたで毛虫を見つけた。
新緑の桜を雀が渡り歩く、川を鴎が飛ぶ、鳩が地でついばむ。
猫がそこここで眠る。
……猫の話はまたのちほど。
暗くならないうちに電車にのり、帰宅。
 
 
家につく。
意図的にご主人様断ちをしていた日々。といってもほんのごく数日。
今朝、意を決してご主人様へメールを送ってみた。
夜、お返事的なメールが届く。
私は朝のご挨拶、ご主人様は帰宅報告。
 
たったそれだけだけれど、
そのメールを見たとたん、
「お腹が空いた〜、眠い〜」と感じる。
自分の中に、日常的感覚が戻ってきた。
 
 
奴隷なんて簡単だな(笑)と、思った。
 
 

--**--
 
お待たせ致しました。
さぁて、日記『鞭』の後編連載を、今夜(4/22)から再開することに致しましょうか(笑)
 
だいぶひっぱっちゃったので(苦笑)、
日によっては2本掲載なんていう時もでてくるかと思います。
ご了承下さいませ。
 
 





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谷藤 麻瑚 MAILスウィート・ハノンHP(改装・再開予定)

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