日々是迷々之記
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| 2002年01月20日(日) |
ええんか、ギャル世界 |
だんなさんを見送りに大きな駅まで出てきた。電車の時間までちょっと余裕があるのでセルフ形式の店でコーヒーを飲むことにした。
そこは店の真ん中に10人がけの大きなテーブルがあり、私たちは真ん中らへんに並んで座った。私がコーヒーを買ってきて席につくと、私たちの向かいの席にギャル二人組がやってきた。
まさしくギャルギャルしていて、ギャル以外のナニモノでもない。とうもろこしの毛のような痛みきった金髪、宝塚状態の目張り(アイラインと言うべきか)、まさしく妖怪度では野村沙千代といい勝負である。二人はコートで陣取りして食べ物を買いに行った。
私たちはコーヒーを飲みながら主にiMacのことについて話していた。するとギャル達が帰ってきた。二人はアイスミルクティーと明太子フランスパン、フルーツタルトを注文していた。(しかし、よく見てるなぁ。自分)
二人はおもむろにガムシロップをミルクティーに入れた。どぼどぼどぼ!何と一人3つだ。何も中ジョッキにミルクティーが注がれている訳ではない。私たちはあっけにとられ、話をしつつも二人の動向に釘付けである。
二人は適当にむしりながらパン類を食べ、ミルクティーを飲んでいる。でも何かが変なのだ。よく観察すると、食べ物をあまり動かさないで食べていた。アイスミルクティーはテーブルに置いたままアタマを下げてストローを口にくわえて飲んでいる。食べ物はいわゆる犬食いだ。むむむ。
ががっと食べ終わると、二人して追加の食べ物を買いに行った。ダンナさんもあっけに取られていたようで、ニヤニヤしていた。
しかし、まぁどんなもんかねと思ってしまった。ルイビトンの「エピ」のハンドバッグにお揃いの財布、ロペの白のロングコートを羽織り、ネックレスはティファニー、時計はカルティエ。それで犬食いだ。
サンドイッチを買ってギャル達は戻ってきた。すると、食べ終わったケーキの皿の上に斜めにお皿を重ね、食べはじめたではないか。サンドイッチの横のポテトチップスを犬食いしながら、「これ油であげてんのかな?」と会話していたのも興味深かった。油であげへんかったら、どないして作ると思っているのだろう。
サンドイッチを食べ終わり、今度は化粧直しだ。油とり紙で油を取って、お皿の上に置いてももはや驚きはしない。枝毛までむしって身繕いは完了したようだ。そしてバージニアスリムライトをとりだし吹かしているが、全然さまになっておらず、好きで吸っているとは思えない吸い方だった。そして最後に灰皿をお皿の上に乗せ、トレイを私たちの目の前に放置してギャル達は去って行った。
そのトレイを片づける店員さんが本当に気の毒に思えた。こういう人をかいま見るとまさに異星人を見た気分になる。と、同時に自分が年をとったような気持ちにもなる。
しかしまぁ、私はほんとによく見てるなぁと我ながら感心してしまった。その能力をもっと有効に使いたいところだが、今のところ使い道を思いつかないのが玉にキズだが。
毎日会社の報告ばっかりで気が滅入っていたので今日は物欲ワールドに足を踏み入れた。私の場合、物欲ワールドはファッションやコスメ、こじゃれたグルメではなく、パソコン、アウトドア関係、乗り物関係、酒関係、などの方面になるが、今日は電化製品に燃えているのだ。(萌えているというべきか。)
最近大阪では大型家電量販店がしのぎを削っている。東京系「ビックカメラ」「ヨドバシ梅田」「ヤマダ電機」など。どこもポイントカード制度を導入し、キャッシュバックをしてくれる。店員さんも若い人が多く、愛想も良い。レシートを両手で手渡ししてくれるのはびっくりした。しかし、「これとこれと買うからまけて。」は通用しない。
かたや古参の大型店だ。「ジョーシン」「ニノミヤ」「ミドリ電化」「マツヤ電機」などがあり、ポイントカードもさほど力を入れておらず、耳にエンピツを挟んだオッチャンと電卓をたたきながらあーだこーだと交渉する。「持って帰るからまけてーな。」「これとこれ買うからまけてーな。」「なんかちょーだい。」がある程度通用する。
大阪商売は好きな世界だが、最近は悲しいかな東京系大型家電量販店に足が向いてしまう。それはごく単純に店がでかいからだ。1つのビルでパソコンから書籍、おもちゃにカメラに時計、カーナビ、5.1chシステムまでいじくりたおせるなんて!ってことで立ち寄ってしまうのだ。
今日はまず、カーナビを見た。すると嬉しいことに目を付けているHDDナビと、評判のよいDVDナビ「楽ナビ」が並べて置いてあり、操作してみることができたので二人してかなりとりつかれて遊んでしまった。しかし、HDDナビはすごい。スーパーマップルを開くときに開きたい地域が一発で出たときのうれしさが連続するような感じだ。クイックなレスポンス。電話番号検索も一瞬だ。これはお金さえあれば買いだと感じた。文明の進化度で言えば、馬車の時代に自動車が登場したのに値すると言うのは言い過ぎか。
次は顕微鏡を見た。ダンナさんは望遠鏡派だが、わたしは顕微鏡派なのだ。小学校の入学祝いに今は亡き父親が何故か顕微鏡を買ってきた。染色液、メス、プレパラート類がセットになった本格的なものだ。母親は危ないと言い、メスと染色液セットはしまわれてしまったが、私は顕微鏡のミクロ世界に引き込まれて、いろいろなものを覗いていたのだ。最初は塩の結晶、タマネギの薄皮など「コドモの科学」で紹介されているようなものを見ていたが、そのうちに潰した蚊、カサブタ、まゆ毛の毛根など、そこらへんのどうでもいいようなものを見るのに尽力するようになった。
で、店頭の顕微鏡である。同じメーカーの物が売っていたが値段は当時とあまり変わらないような感じだった。しかし、小型CCDカメラをセットして、外部モニタに出力できるものがあってうなってしまった。これはイイ!パソコン用としてはインテルから子供用のUSB接続の顕微鏡が出ているが、これは倍率が低く使い物にならないのだ。うう、欲しい…。
その他、食器洗い機、Athlonデュアルのマザーボード、LinuxとウィンドウズのデュアルOSのノートパソコンなど色々見て回り、気が付くと晩の7時を越えていたので外に出ようとした。すると、入り口ロビーに人だかりが出来ていた。なんだなんだと近寄ると、そこには新型iMacが鎮座しているではないか!しかも1メートルほどの台座にのっかっており、上から透明アクリルのケースがかぶせてあり、そのケースを触れないように、柵のようなものがしてある。まるで秘宝展ではないか。
私たちはiMacを凝視した。イメージとしては雪見だいふくにつまようじの旗を刺して100倍に膨らませた感じか。ダンナさんは「水まんじゅうみたいやな。」と言った。全面を検証すると私たちは背後に回った。真後ろに電源ケーブルが出ているので壁にぴったりと付けることはできないようだ。気になったのは再起動穴、ディスクの強制排出穴がないこと、起動ボタンが本体背面にあるのが使いづらそうということだ。あ、キーボードに起動ボタンがないのも不便そうだし。
それより何よりメモリの増設が一番のネックだと感じた。メモリスロットはデスクトップ用(DIMM)が1本しかなく256Mで埋まっている。増設は底面にノート用(SO-DIMM)のスロットがあり、そこに刺すようになっている。しかし、最近はあんまりSO-DIMMなんて売ってないし、大容量の物はめちゃ高い。本体内部のDIMMスロットにユーザーが大きなメモリを刺すと保証がなくなるシステム、もしくは、認識しないシステムのようだ。詳しくはわからないが。これは次期マイナーバージョンアップを期待することにした。
かくして、物欲じゅるじゅるワールドを満喫して、私たちは帰路についた。何も購入していないのがミソである。
いつものように私は机に向かい書類をひろげ、資料と電卓をにらみ検算をしていた。わたしの机の右下には引き出しがあるので右側には次にやる仕事が段取り順に並べてあり、私が手を着けるのを待っている。
そこに白髪アタマをポマードで固め、三つ揃いの紺色ストライプスーツを着た、50過ぎの骨皮筋右衛門(死語)のおっちゃんが帰ってきた。そしてやにわに書類の束を取り出し、背後から私の段取りつけた書類の上に歩きしなに投げつけた。その距離約1メートル。風圧で一枚ものの書類は床に落ちた。
私はとっさに振り返りきっと目を見た。おっさんは一瞬目を合わせたが目をそらしコーヒーを入れに行った。その間無言だった。
私はショックを受けてしまった。これが仕事を頼むときのやりかたなんだろうか?「はい」とでも一言言って手渡しすることもできないのだろうか。それとも、ここ1週間くらいに入ってきた腰掛けに過ぎない派遣社員にそういう配慮は不要だと思っているのだろうか?
斜め向かいの課長(女性)に事実を伝えた。帰ってくるなり無言で書類を机の上に投げられた。指示がなかったので対応がわからないと書類を見せた。すると、「あの人はいつもそうやねん。一番後ろだけ外して私に渡してくれたらええわ。」と事も無げに言った。おいおい、そういうことじゃないだろ?
何で会社として書類を投げてよこすことを許容できるのだ?1つのオフィスの中で1つの会社として仕事を進めている以上、役付きも派遣もつながって仕事をしているはずだ。そんな中でそのような礼を欠いた振る舞いは許されないと感じている。上下関係はあってしかるべしだが、下の者はドレイではない。
こんなことは社会人になって11年目で初めてだったので、深夜に帰ってきただんなさんに話した。するとだんなさんも書類を投げられたことがあったそうな。ダンナさんは設計関連の仕事をしているのでA0の大きな図面を検討しているその真上に投げられてキレたそうだ。
「そのまま、ゴミバコに突っ込んだったわ。目の前で。」後で上司に呼び出されたが事実関係を伝えると、何もおとがめはなかったそうだ。さすがである。わたしもそうすればヨカッタが、なにぶん修行が足りないので何も対処ができなかった。
でもまぁ、相手のおっさんも私がにらみつけたことを感じているだろうから、それをよく思わずに支店長に報告するだろう。で、私の契約がどうなるか見物だ。愛想もしない、質問が多い、華やかさのカケラもない派遣社員。「向上心がない」「社風に合わない」などお決まりの主観的なせりふで首切りするつもりだろうか?それならそれで引継しないでやめちゃうけどね〜。
(だいたい、「コピーのしかた」なんて引継できないし。どれくらいずらして原稿を置くかとかは体で覚えないとわからんぞ。わかりたくもないけど)
とりあえず、月曜日に派遣会社の担当さんに報告することにした。先手を打たないと「私がにらんだ」ということだけが先に報告されて私が不利になる可能性大だからだ。事実は都合のいいように歪曲されがちだ。
長くはないな、この会社…。
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