日々是迷々之記
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2005年03月11日(金) この雨にやられて

会社に着くなり雨が降ってきた。かっぱも持ってないし…ということで今日の見舞いは中止。昨日は行くと書いたけれど、いいかげんなもんである。雨ひとつで止めるわけだから。

午前中で早退して、家で食事をしてから雨の中母親の住んでる地域の社会保険事務所へ行く。が、残念。戸籍抄本が足りなかった。前相談に来たときに、住民票とどっちかでいいって言われた気がするんだけど。土日も午前中だけ受付しているらしいので、帰りしなに戸籍抄本を取り、明日出直すことにする。

つーかこの年金関係、めんどくさすぎると感じる。国民年金に入っていたか、厚生年金に入っていたか、またどちらも入ったことあったらどーのこーのと、要る書類が違うのだ。大体65歳になったとき、過去、どこで何年間会社の保険に入っていたとか全部覚えている人間なんておらんやろと思うのだが。それをまず調べてもらい、加入年数によって役所か社会保険事務所の管轄か別れるようだ。

次は配偶者の有無。いるんだったらその配偶者は年金をもらってるかもらってないかでまた書類がいろいろ変わってくる。(らしい)

そんなこんなで、じたばたしている訳だが、別に私が儲かるわけではないのでなんだかなーという気分だ。しかも冷たい雨の中、会社を休んでである。

こんな事を書くと、「自分の親やろうが。」とか、「不謹慎な!」とかそういう反応をする人がいて、これがちょっと困ったさんなのである。会社の同僚の女子とかみんなそうなんだが、早退するときに、かいつまんで事情を話し、最後にちょっとオチをつけるとさささぁ〜っと引いてしまう。

でも、現実問題として冷え切った特殊な親子関係から、ドラマのように泣き崩れる娘と、あんたには迷惑かけたくなかったけどと涙ぐむ美しき老婆なんつーもんにはなり得ないわけで、「まあ、過去のことは忘れたふりをして。」(でも精神安定剤飲んでます。)みたいな生暖かい状態である。

こういうのがきっと、山の手の一戸建てで両親が揃った家庭で有名私立大学を卒業して、今30ウン歳、毎日おかあさんがお弁当をつくってくれます。みたいな人には理解不能なんだろう。(あ、かなりひがみっぽいな。この書き方。自分の汚れキャラが身にしみるなぁ。)

とりあえず、明日の社会保険事務所はうまくいけばいいなぁ。


2005年03月10日(木) 今書き留めておくべきこと

残業をして帰りしな、更衣室でリップクリームなぞを塗っていると、チャララ〜と携帯電話が鳴った。着信音は懐かしの「ロックミー・アマデウス」。ファルコのアレである。その前は「酒と涙と男と女」。着メロ心理テストというものがあったら私は分類不能に違いない。

電話の主はおばちゃん(母親の妹。奈良に住んでいる。)だった。今日、見舞いに行ったら、とにかくしょぼくれていたので、もう長くなさそうだと感じたそうだ。食事も吐き出し、私は間違っていたと何度もつぶやいており、とうとう鼻から送管して胃に流動食を入れているらしい。リハビリもまったくやる気なし。ついでに両手、両足がむくんでぼよぼよになっているらしい。

それを見たもう一人の妹が、「あれはもう長くないで。」と言ったそうだ。

なおぞうちゃん、いろいろあったやろうけど、ああまでしょぼくれた状態ではもう何も言わずに見舞っておかないと後悔するで、と言われた。確かにそうかもしれないなぁと一瞬思ったので、とりあえず明日行きますと答えておいた。

そして今、考えている。肉親が死ぬというのはどういうものなのだろう。父親は数年前に亡くなったが腹違いの兄が看取ったらしいので実感がまるでない。20年ほども会っていないし。

しかし、母親は人生のかなりの部分で影響を受け、嫌だけれど今でもその影響は強い。先日書いたスミレの話だけでなく、あの人のエピソードはろくなもんがないのだが、それでもあの人が私の実の母親であるのは確かなことなのだ。

最近睡眠がうまくとれずに、会社で落ちるように居眠りをするようになってしまった。それに目をつけられ、クビになりそうな今日このごろだが、出来るだけ寝ないようにと、デスクの下で左腕にハサミで刺激を与えている。具体的には先の丸いハサミを押しつけて引くだけで、ほんの少しみみず腫れができる。それを繰り返していたら、なんか見るも無惨な感じになってきた。

居眠りでクビになるか、自分で腕を切りつけて起き続けるのか、何が正しくてやるべきことで、いいことなのか全くわからない。私は病んでいるのだろうか。全部他人のせいにしてもいいが、結局逃げ場がないのに気づく。母親はあんなんだし、上司はどないしたかて私より偉い。

明日はまだ金曜日だ。夕方はマンションの点検なので早退する。そのぶん早出をするのにまだ寝てもいない。点検が終わったらダッシュで社会保険事務所に行き、母親の年金の手続きをする。

誰か、寄っかからせてくれる人、募集。そんな気分だ。


2005年03月06日(日) そうだ世間は春だから

3月は春なのだと思う。桜はまだだけど、梅は咲いている。大阪では昼間は10度を超えたりして、バイクに乗ると家に帰りたくなくなり、日が高いうちはびーんびーんと90ccのエンジンをうならせたりする。(でも日が沈むとさぶいです。)

今日はレーシングワールドというバイクグッズショップに行った。「ヘルメット祭り」をやっていたので、4年目になる今のヘルメットを買い換えようと言う魂胆だった。結果、レーシングワールドではサイズが無く、欲しい色もなかったので、ジャケットを買って帰った。

ジャケット。これがかっこいい。今まではオフロードバイクもしくはカブの人だったのでおしゃれとは無縁だったわけだが、この春には初めてのロードバイクを買う予定だ。なので、イタリア製のお洒落なジャケットをセールで買った。これがまた、走る気持ちをプッシュするジャケットなのだ。

タイトな袖周り、体にフィットして家で着ていても着心地は悪い。バイクの前傾姿勢で初めて生きるようなジャケット。赤と黒のカラーリングもその気にさせる。

白のシャツ、黒のジーンズ、そしてこのジャケット、なんかすごく決まりそうだ。まあ中身は後厄の白髪が気になる年頃のおばはんなわけだが。

4月になったらバイク屋主催の温泉日帰りツーリングがある。こういうちょっとだけ先の楽しみを目標にしてやってくと、人生もさほど悪くない気がする。しゃくとり虫みたいに一個一個の楽しいことをつないで進んでいく。

30を過ぎると人生はこんな感じなんだろうか?少なくとも今の私は一ヶ月先の温泉ツーリングがとても楽しみである。その次はゴールデンウィーク。スキーにするかバイクにするかは未定だけれど、どちらにしてもわくわくであることは変わらない。

ぬかるんだ嫌な水のような人生に舞い降りる清水のようなイベント。こうやって生きていくのかな。私は。


nao-zo |MAIL

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