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京都から帰還。ヨーロッパで飛行機の墜落事故があったばかりで不安だったが、無事に帰って来られた。
 
 大阪・京都は桜が満開直前で、気持ちの良い季節であった。
 3月なのに日差しが暑く、歩くにはジャケットを脱いで半袖になって丁度良いぐらい。
 前回は鞍馬だったので、今回は嵐山方面を攻めてみたら、物凄い人の波!
 秋には川が溢れた渡月橋に溢れる観光客。
 毎日死亡事故が起こっても不思議じゃないのに、人を轢かずに運転する市バスの運転手さんが凄いと思った。
 桂川の遊覧船に乗りたかったし、「ちはやふる」に出て来た時雨殿にも寄りたかったのだが、何しろ宿を出るのがゆっくり過ぎた。
 人混みで溢れる土産物店を一通り冷やかした後で、主人が行きたがっていた隠れ家的なお寺まで、てくてく歩いて行く事にした。
 以前来た時にタクシーの運転手さんが教えてくれたというそのお寺は、我々以外には1人しか訪れておらず、その参拝客が帰った後は貸し切り状態に。
 観光客がひっきりなしに訪れて石を数える龍安寺とは違って、室内からゆっくりと庭を楽しめた。
 あんまりリラックスし過ぎて、思わず寝転がりたくなるほど。やらないけど。
 代わりに、庭を眺めながら脚のマッサージをした。だって1年分ぐらい歩いたんだもの……。
 
 これだけ歩いたんだから、さぞや体重も減った事だろう!と思って体重計に載ったが、重量的には全く変わっていなかった。
 体脂肪率は減ったのに。何故だ。
 「そりゃ、美味しい物を沢山食べたからな」
 と主人に言われた。そういや、旅先だからとつい財布の紐が緩んで、エンゲル係数高めの旅になったよな。
 「でも、折角行ったんだから、その土地の美味しい物を食べるのも楽しみでしょ。ケチケチしたって仕方無い」
 その通りです。
 でも折角の機会だから、一寸体重も落としたかったな……。
 
 そして、我々が帰宅した翌日から、阪急梅田駅にこんなものが!
 リラックマストア阪急梅田期間限定SHOPオープンって。行きたかったわああああああああ
 でもそしたらあれこれ買ってしまっていただろうから、これは遭遇しなくて良かったのだと思うしかないわね(血涙)
 
 
 
疲れが抜け切らなくて、今日もだるい。なのに明日から京都旅行。
 桜が咲き始める頃だし春休み中なので、旅行代金も高いし混雑も予想されるが、観光以外の目的があったのだ。
 しかし直前になって、その肝心の目的がキャンセルとなってしまった。
 旅行自体もキャンセルしようかと思ったが、既にキャンセル料が発生するし主人も休むつもりで仕事の日程を組んじゃったしという事で、折角だから行く事にした。
 
 で、京都のどこに行こう?と訊かれて、「仁和寺!」と即答した私。
 仁和寺と言えば吉田兼好の「徒然草」、鼎を被って抜けなくなった和尚の話で有名だ。
 きっと、和尚の耳と鼻をもぎ取った鼎が国宝として鎮座している筈。是非それを見に行きたいと思ったのだが、
 「は? そんなもん、ある訳無いだろ」
 と主人に一笑に付された。
 「えっ、なんで無いの?」
 「だって仁和寺はただの寺だよ」
 「ただの寺でも、徒然草のお蔭で有名になったのに、肝心の鼎が無いなんておかしい!」
 「いや、徒然草が無くても有名だろうよ仁和寺は」
 「逆でしょ! 仁和寺なんて徒然草で習わなきゃ、名前も知らなかったわよ」
 と押し問答しても仕方無いので、仁和寺の公式サイトを訪問してみた。
 しかし、どこにも鼎に関する記述が見当たらない。『よくあるご質問』にもだ。
 「そんな馬鹿な。誰も鼎について質問しないなんてあり得ない。よし、こうなったら『お問い合わせ』から質問を」
 とメールを送ろうとしたら、
 「恥ずかしいからやめろ!」
 と主人に止められてしまった。
 
 それにしても、仁和寺にはがっかりだ。
 『お守り〜様々なお守りの販売』の頁を開いてみても、可愛らしくて無難なお守りしか売られていない。
 鼎の現物が駄目なら、せめて鼎を被った和尚ストラップぐらいはあるかと期待したのに。
 鼎を取ると血塗れの和尚の頭が現れるストラップなんか、修学旅行生に人気が出ると思うのに、仁和寺にはやる気が無いのか!
 
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