甥っ子は、今週から給食デビューした。 給食と言っても、離乳食である。 これまでは少量だったので弁当で持たせていたのだが、給食となれば毎朝の準備が楽になるので、妹は喜んでいた。 そして初日から完食。私がお迎えに行ったのだが、保母さんから、 「残さず美味しそうに食べてくれました。流石まもる君(仮)!って皆で言ってたんですよ〜」 と報告されてしまった。流石って……。 そう言えば、離乳食弁当のきっかけも、 「ミルクは飲んでいるんですけれど、他のお友達が給食を食べているのを見て、泣くんですよ。可哀相なので、明日からお弁当を持たせてあげてください」 だったらしい。 お昼で早上がりの時は、皆が給食を食べているのを見て、自分も一緒に食べているつもりで口だけモグモグさせていたので、不憫に思った保母さんがおやつ(ハイハインみたいなのを毎日持たせている)を与えてくれたと言う。 という訳で、保育所ではすっかり食いしん坊として認識されているようである。
まだ喉の奥がゼエゼエ言う事があるので、今回も小児科に連れて行った。 保育所と小児科は土足禁止で、いちいち靴を履き替えなければならないので、私はそのために靴まで買った。最近ではスリッポンスニーカーと言うのか、紐の付いていない所謂ズックである。海外メーカーのB幅(スタンダード幅だが日本の標準よりも細い)を、偶々立ち寄ったセールで買えるなんてラッキー! 小児科では気管支の調子が悪化していると言われて、更に強い薬を処方されてしまった。 そして吸入デビュー。 まだ小さいので、鼻と口の所に蒸気を当てる程度でいいですよーと言われたが、試しに吸入器を咥えさせてみると、嫌がらずに大人しく咥えていた。 まあ、なんておりこうさん!と看護助手さんに褒められる。甥っ子が。 ちょっとガジガジ齧ってしまったが、大丈夫ですよーと言われたので安心した。良かった、歯型程度なら弁償にならないらしい。 吸入の後は再び診察。 甥っ子は今回もふえぇ……と泣きかけたが、保護者に対してはぶっきらぼうな担当医は、「本当にまもちゃんは可愛いなあ〜」と目尻を下げていた。
私と違って、睫毛が長くてお目目ぱっちりで色白な甥っ子は、色んな人に可愛いと言われる。 保育所では年上の女の子達に人気で、ほっぺにチューされた事もあるらしい。 でも私に言わせれば、妹の赤ん坊の頃の方がずっと可愛かった。甥っ子はそこまでのレベルではないので、残念ながら粗が目立つ。 とは言え親子なので、妹が赤ん坊の頃に「可愛い」を使い果たしてしまったのと同様、甥っ子も今のうちが花なのかな……と思うと益々不憫でならない。
2015年07月23日(木) |
お前も簀巻きにしてやろうかシャー |
妹宅滞在中に、宇都宮市で無認可保育所の関係者が逮捕されたニュースを見た。 1年前に、3泊4日で預けられた生後9箇月の赤ん坊が死んでしまい、しかも子供はその時体調が悪かったというのに両親揃って旅行かよと散々叩かれていた、あの事件の続報である。 旅行ではなくて実は夫婦2人で会社を経営しており、そのための出張だったという事だが、新しい記者会見を見た限り、母親は当時の自分の判断を非常に悔いており、自分の非も認めていたので、そこまで駄目な人ではなさそうと言う気がした。 ただ、幾ら悔やんでも謝っても、死者は蘇らない。自分の安全を自分で守れないのだから、子供は不憫である。 それはさておき、今回明らかにされた保育所内部の衝撃映像が凄かった。 毛布で簀巻きにされ、床の上に転がる小さな子供達。 自力移動を始めた子供に手を焼くのはわかる。 私も甥っ子を紐で柱に縛り付けようかと思ったけれど(しかし今時のアパートに柱は無いので困る)、流石にこの発想は無かった。 身体の自由を完全に奪うのは、子供の発育上、問題があるし、汗っかきの甥っ子は簀巻きなんかにしたらすぐに茹で上がりそうである。 というか、こんな育てられ方をしたら、後々人格に歪みが出そうで恐ろしい。
件の保育施設では、ケチって冷房もつけなかったらしいが、甥っ子の通う保育所はとてもちゃんとしていて、いつ訪れても適温である。 月々こんなにかかるよ……と請求書を見て妹は嘆いていたが、何を言うか。 寧ろ私に渡す謝礼を考えれば、月々これだけの金額で済むなんて、格安であろう。(私が搾取し過ぎという話は無しで) 快適な環境でちゃんと面倒を見て貰えて、しかも色んな人に可愛がって貰えて、お前は本当に良かったなあと話しかけると、甥っ子はキョトンとしていた。
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