天上天下唯我独尊

2016年01月01日(金) 病院の怪談

数日で退院したが、入院した主人は、他人の鼾が気になって眠れなくなるタイプなのに、4人部屋に入れられてしまった。
多少お金がかかっても構わないから個室に移して貰おうと私が提案したのに、取り敢えず一晩様子を見てから考えると主人が言うので、せめてもの対策として耳栓を買い与えた。
翌日、病院を訪れた際に様子を聞くと、鼾対策としての機能は良かったが、違うものが聞こえたという。
「なんかね、耳栓をすると、人の話し声が聞こえるんだ。美輪明宏みたいな高い声と、低い男の声。会話の内容までは聞き取れないんだけれど」
耳栓をすると、自分の中の血液が流れる音や骨の軋む音が聞こえるから、熱のせいで人の話し声に聞こえたのかもね。
という事にしておこう。怖いから。
でも、某ホテルに泊まった時の私みたいに、金縛りに遭ったとか誰かに足を引っ張られたとかいう事が無くて良かったよ。

他人の鼾より、点滴のせいもあって自分が夜中でも1時間おきにトイレに行くのが同室の人達に申し訳無いから、個室に移った方がいいのかなあ……などと言っていた主人だが、次の夜は結構眠れたらしい。
それに、荷物を持っての移動や同室の患者への遠慮を考えると億劫になったのだろう、やっぱりここでいいやと言うので、結局退院まで4人部屋で過ごしたのだった。
浮いた個室代、何に使おう〜♪(違



2015年12月31日(木) 第九を聴きながら

主人の容態は快方に向かい、年内に退院する事が出来た。
とは言え、年末年始は病院内の人手が薄くなるため、よっぽどの重症患者じゃない限り追い出される訳だが、熱も下がり食欲も出るほどに回復したのだから、まずは一安心である。
この数日間はずっと点滴生活でシャワーも浴びられなかったので(血液が凝固しないような器具をして風呂に入る方法もあるらしいが)、帰宅したらまずお風呂。
まだ昼間だし、今じゃなくてもいいよ……と主人は言ったが、私が嫌だったのだ。まず綺麗サッパリして貰わないと。
風呂上がりの主人はスッキリサッパリしていたが、今度は風邪を引いていた。
どうやら湯冷めした模様。

主人にとっては、転んで怪我をしたりズボンに穴を開けたり挙句入院したりと散々な一年だったようだ。
私にとっても、今年は子守に借り出されたために自分の好きな事が思うように捗らず、病気をうつされて寝込んだりと、思い返せば割と酷い一年だった気がする。
それでも命に関わるほどの事は無かったし、宝籤が大当たりするほどの良い事も無かったので、普通の年だったと言えよう。
来年こそ、私の野望が叶いますように!


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